2007年2月26日 (月)

(か) ガソリンスタンド PETROL STATION

☆イギリスのガソリンスタンドは皆セルフ式
Petrol_station  日本もセルフ式のガソリンスタンドがますます増えているようだが、こちらイギリスでは、ガソリンスタンドはセルフ式が当たり前のよう。

 私も連合いも、今まで日本でもセルフ式を利用したことがなかった。ガソリンスタンドの店員に入れてもらったほうが、便利だし、安全だとずっと思っていたからだ。自分で給油するのに、なんとなく不安を感じていた。
 渡英後、初めてのレンタカーの時は、返却時にガソリンを満タンにしていない旨を窓口で申し出て、なんとかその場をしのいだが、自分の車の場合そうはいかない。
 我が家も、車を購入して間もなく、初めてのセルフ式を体験することになった。
 

☆イギリスのガソリンスタンド会社---なんとスーパーマーケットまで。
 まず、給油するためのガソリンスタンド探し。
 ご存知の方も多いと思うが、英語圏では、「ガソリンスタンド」とは呼ばない。アメリカ英語圏では、ガス・ステーション(gas station)、そして、ここイギリスでは、ぺトロール・ステーション(petrol station)と呼ばれる。

 イギリスのガソリンスタンド会社(石油会社)としては、BP、SHELL、ESSO、TEXACO、TOTALなどがある。
Petrol_station_bp  BPは、1900年頃(明治時代)からある、イギリス最大手の石油会社で、現在は国際企業として70カ国以上に進出している。日本でもコンビニでお馴染みのampmは、アメリカやイギリスではBPグループに属しているそうだ。BPのHPはこちら(英語)。
 SHELLも、日本では昭和石油シェルでお馴染み、イギリスとオランダに拠点を置く、ロイヤル・ダッチ・シェルグループ(the Royal Dutch Shell Group)に属している。
 ESSOは、日本でもゼネラル、エッソ、モービルでお馴染みのアメリカのエクソン・モービル(Exxon Mobil)社のブランド、Texaco(テキサコ)はイギリスに80年以上も前からあるアメリカのChevronグループ、TOTALはフランスの最大手石油会社。

 これらの石油会社直営のガソリンスタンドは、日本ほど頻繁に見かけないが、それほど困らない。
 それは、スーパーマーケットで給油できたりするから。ガソリンスタンドを出しているのは、大手スーパーのテスコ(TESCO)、セインズベリーズ(Sainsbury's)、アスダ(ASDA)、モリソンズ(Morrisons)。
 これは、日本であるような、他の石油会社がスーパーの敷地内に入っているのではなく、いわばスーパーが自社ブランドの石油を売っているのである。といっても、中身はちゃんとした石油会社のもの。例えば、テスコのガソリンはグリーナジー(Greenergy)という、イギリス、ドイツ、スイスを拠点した石油供給会社から、セインズベリーズのは、グリーナジー、および、BPから供給されているようだ。グリーナジーのHPはこちら(英語)。
 スーパーにあるガソリンスタンドは、買い物ついでに給油できるので、かなり便利。我が家は大抵これを利用している。
 

☆セルフ式の使い方---給油口レバーはどこ?
Petrol_station_refueling  日本のセルフ式を使ったことがないので比較はできないのだが、イギリスのセルフ式の使い方はとても簡単なように思う。

 自分ののガソリンの種類が書いてあるところに車を停めて、エンジンを止める。次に、車の給油口の扉と蓋を開けて、給油ノズルを選び、ノズルを差込む。そして、ノズルのレバーを押して、ノズル先端のセンサーが満タンを感知するまで待つだけである。
 日本では、静電気防止パネルに触ったりする必要があるようだが、こちらではそういうものはないようだ。

 セルフ式初体験の私達が戸惑ったのは、唯一、車の給油口の扉の開け方だけだった。
 おそらくどの車もそうだと思うのだが、日本で乗っていた車の場合、給油口の扉を開けるためには、運転席にある給油口レバーを動かす必要があった。しかし、こちらの車は違った。イギリスの車が皆そうなのかは知らないが、ドアのロックを解除すると勝手に給油口の扉のロックがオフになる仕組みだったのだ。
 それを知らずに、あるはずのない給油口レバーを探して運転席の下に顔を突っ込んで、きょろきょろ。挙句には後ろの車のドライバーに声をかけてしまった。さすがに、その人がキーホルダーに付いた栓抜きでこじ開けてくれそうになったときは、丁重にお断りしたが。
 

☆セルフ式の使い方---「レギュラー」ではなく「アンレディッド」
Meter ガソリンの種類は、無鉛ガソリン(unleaded)、有鉛ガソリン(leaded)、ディーゼル(軽油)(diesel)の3つに大別される。
 日本の「レギュラー」や「ハイオク」にあたるものは、無鉛ガソリンである。アンレディッド(unleaded)やオーディナリー・アンレディッド(ordinary unleaded)が「レギュラー」で、スーパー・アンレディッド(super unleaded)が「ハイオク」に相当するもののようだ。ハイオクの場合、オクタン値が表示されていることが多いようだ。
 ”4 star、four star (フォー・スター)”と書かれているのは、有鉛ガソリンだそうだ。
 ディーゼルはディーゼル車用のもの。日本の「軽油」にあたる。
 

☆セルフ式の使い方---ガチッが合図
 給油していると、途中でノズル側に軽く振動があり、レバーに手ごたえがなくなり、給油が止まる。これが満タンの合図。実際には満タンになっていないこともあるので、もうちょっと入れたいときには、同じ操作を繰り返せばいい。逆に、半分だけとか、○Lだけ入れたいというときは、表示を見て勝手に止めればいい。
 ノズルを抜いて、給油口の蓋をカチカチと音がなるまで回し、給油口の扉を閉める。後は清算である。
 

☆セルフ式の使い方---清算時の盗難にご注意。
 清算は、最後にスタンド内の店内で行う。店内がコンビニのようになっているところもある。レジに行き、自分の車の止まっている場所の番号を告げて、支払うだけ。他の店舗のレジと同様、現金でもカードでもOK。チップ&ピンがついているところが多いようだ。

 清算の際に気を付けたいのが、車の盗難。イギリスでは車や車内の盗難が非常に多い。精算所は目と鼻の先だが、車から離れるときは、必ず窓を閉めて、鍵をかけたほうが無難なように思う。
 

☆その他のサービス
 セルフ式でないと困るのが、車の清掃や空気入れ、簡単な整備だ。ボディの洗浄は、スタンド内の自動の通り抜けの清浄機を利用するという手もあるし、街中の洗車場でやってもらうという手もある。
 また、最近、増えているのが、スーパーの駐車場で行われている手洗いの車洗浄サービス。スーパーに車を停めると、清掃カートを押した男性が近づいてきて、有料の車の洗浄を申し出てくれる。私は利用したことがないのだが、買い物中に簡単な清掃をしておいてくれるというものらしい。

Petrol_station_vacuum また、車内の清掃はスタンド脇のコイン式掃除機を使うのが一般的なようだ。もちろん、自分で掃除する手動式。このコイン式、代用貨幣(token、トークン)が必要で、スタンド内の店内で先に購入する必要がある。時間式なので、手際よくやらないと、掃除が完了しない間に止まってしまい、また車に鍵をかけて、トークンを店内に買いに行かないといけなくなってしまう。かなり面倒な代物だ。

 イギリスでは、なんでも自分でやるというのが一般的。車もバッテリー交換ぐらいなら、自分でやってしまう人が多いようだ。日本のガソリンスタンドの窓拭きから簡易整備にいたるまでの事細かなサービスを知ったら、却って、気味悪く思う人もいるかもしれない。
 

☆イギリスのガソリン代は日本の約1.5倍!
 なんでも自分でやるのだから、さぞかし、ガソリンの値段は安いだろうと思われるかもしれない。しかし、イギリスのガソリン価格は日本の1.5倍に近い。
 2007年(平成19年)2月現在、日本のレギュラーの全国平均価格は120~130円/Lだそうだが、イギリスでは、なんと0.85~0.9ポンド(約170~180円)/Lである。

 このうち、半分がガソリン税。イギリスのガソリンの情報サイト、ぺトロール・プライシス・コム(petrolprices.com)によると、2005年(平成17年)のガソリン税は1Lあたり、日本のレギュラーにあたるアンレディッドで、50.9ペンス(約102円)、ディーゼルになると53.27ペンス(約106円)かかるそうだ。日本は、2008年までは53.8円だそうだから、日本のおよそ倍。イギリスのガソリン代が高い理由はここにあるのかもしれない。

 ただ、イギリスでも、ガソリンスタンドによって価格の差があり、場合によっては、リットルあたり0.1ポンド(約20円)近く違うようだ。「近くの一番安いガソリンスタンドを」とお探しのイギリス在住の方は、上述のペトロール・プライシス・コムのサイトをご覧になるといいかもしれない。ペトロール・プライシス・コムのサイトはこちら(英語)。店名を知るには登録する必要があるようですが、登録なしでも地域のガソリンの標準価格やその他の様々な情報をご覧になれます。
 

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2007年1月 8日 (月)

(て) テレテキスト [文字多重放送、テレビ字幕] TELETEXT

 イギリス人の英語は分かりにくい。ただでさえ英語の聞き取りができないのだが、日本で習った英語や海外映画やドラマで聞く英語がアメリカ英語だったせいもあるのかもしれない。

 イギリス英語独特のアクセントに早さが加わって、最初は簡単な言葉でもさっぱりわからなかった。TVを見ていてもさっぱりわからない。たまに、おっ多少は聞き取りやすいぞと思うと、アメリカの番組だったりする。文字にすればわかるだろうとずっと思っていた。
 

☆文字放送が見れるテレビ
 うちのテレビは職場の知人からもらったものだが、もらって1年以上経ってから、実はテレテキスト機能がついていることがわかった。

 テレテキストとは、テレビ画面で文字情報を見ることができるサービスである。
 イギリスは、地上波のテレビ局が4~5局あるのだが、それぞれのテレビチャンネルで、文字多重放送を見ることができる。

Teletext_flight_info 特に、BBCのテレテキスト、シーファックス(ceefax)は、1974年(昭和49年)に誕生した世界初の文字放送だけあって、かなり充実している。
 テレビ字幕だけでなく、テレビの番組案内から、天気予報、料理レシピ、飛行機のフライト情報や競馬などの賭け事の情報などなど、数え切れないほど様々な情報を文字で見ることができる。

 テレテキストを見るためには、ごく普通のテレテキスト機能のついたテレビを購入すればいいだけである。どこかと契約する必要はいらない。
 

☆機能充実。テレテキスト。
Teletext_main  早速、うちもテレテキストでTVを見てみた。操作は簡単。チャンネルを決めたら、テレビのリモコンを使って、テレテキストのホーム画面を表示させ、3桁の数字を入力するだけだ。例えば、メイン画面は「100」、字幕表示は「888」。
 ドラマ、映画、ドキュメンタリー、クイズ番組など様々な番組で字幕が表示された。一部のコマーシャルまで。

 我が家は、レンタルDVDを借りて(英語)字幕付きにして見ることが多いのだが、実際に話している言葉に対して字幕がかなり簡略化されていることに、少々不満に思っていた。

Teletext_subtitling  その点、テレテキストは、かなり正確で、話している通りに表示されているように思う。また、会話の場合は話す人によって文字の色を変えるなどの工夫がされており、読みやすい。また、文字の大きさを変えることもできる。
 ニュースなどの生放送では字幕が遅れ、かなり時差があって却って理解しにくいが、かなり万能のように思う。


☆やっぱり手作業??

 テレテキストの字幕は、文字にしている人が違うのか、同じ言葉(台詞、歌詞) でも微妙に違って書かれていることもある。
 また、早口な人の時、特にアメリカ英語でしゃべっている人の場合は、時々単語の中の一部の文字が抜けた歯抜け状態になっているときがある。 
 

☆テレテキストが普及している理由は?
Teletext_remote  日本でも文字放送というものがあるが、それほど普及していないように思う。お年寄りや聴覚障害者以外はそれほど必要とされないのかもしれない。
 一方、イギリスでは、テレテキストはかなり普及しているように思う。大抵のテレビはテレテキストの機能がついている。

 普及している理由の一つには、テレビ一つあればいろいろな情報がわかるということが大きいのだろうが、イギリス特有の事情も理由として挙げられると思う。

 例えば、いわゆる旧植民地のイギリス連邦や、同じEU加盟国からの移民を始め、様々な国がイギリスに移り住んでいるということ。街中に出ても、様々な言語が飛び変わっているが、誰も気をとめる人はいない。
 また、同じ英語でも、アメリカ英語やオーストラリア英語とは、発音も言葉の使い方もだいぶ異なるので、これらの英語を話す人にとってもテレテキストは有用なのだろう。

 また、イギリス人だからといって、イギリス英語を話すとは限らない。公用語は英語となっているが、ウェールズの人はウェールズ語、北アイルランドの人はアイルランド語、スコットランド人はスコットランド語を日常的に話すことも多いからだ。
 
 
 字幕を追うのに精一杯という感は否めないが、いつまで経ってもカタコト英語の私と連合いも、テレテキストのおかげで多少は番組の内容がわかるようになった。しかし、ちょっと込み入った内容やスラングになると、相変わらずさっぱり。
 どうやら、聞き取りどうのこうのという問題ではなさそうである。
 

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2006年10月23日 (月)

(ま) 窓掃除サービス WINDOW CLEANING SYSTEM

☆えっ、泥棒?
Window_cleaning ある日の昼間、部屋でくつろいでいると、突然、窓をゴトゴト叩く音が。うちのフラット(=アパート)は2階。地上まで3メートル以上はある。いくら背の高いイギリス人でもここまでは届かない。

 ロンドンでは、部屋を離れた一瞬の間に、窓からでも容易に泥棒が入ると聞く。我が町はかなり治安がよく、泥棒の噂をきいたことがなかったが、もしやと思い、恐る恐る窓を見ると、なにやらわからない白いものが水を跳ね上げながら窓を上下に動いていた。

 ますます訳がわからなくなって、窓の下を見てみると、フラットのメンテナンスをおこなう人が、長い竿のようなものを手にしていた。窓掃除をしてくれていたのだ。
 

☆あっという間にピカピカ
Window_cleaning_person  長い竿のようなモップの柄の根元は、ホースを介しておそらく水道の蛇口に繋がっており、柄を通った水がモップの先から出る仕組みのよう。何メートルもある竿だけでもかなりの重量がありそうなのに、水が通っているとは。どおりでメンテナンスの人の腰が入っているわけだ。

 イギリスの水は硬水だ。水が付いたところが乾くと、白く跡が残ってしまう。ライムスケール(石灰石)が析出してしまうからだ。だから、水掃除しても、きっちりと乾拭きしないかぎり、洗い流した水の水滴がまた白い跡を残してしまう。

 件の窓掃除だが、一枚の窓の掃除がほんの数秒で終わってしまう。水を流しながら、モップでサッとこすって終了である。洗剤をかける作業、ゴムのへらで水を切ったり、乾拭きしたりする作業は一切ない。それなのに、いつも掃除の後は窓はピカピカ。恥ずかしながら、内側のほうが汚いぐらいだ。
 
 一体、どうなっているのだろうと思って調べてみた。どうやら、モップの柄の根元のホースは、水道の蛇口に直接繋がっているのではなく、ろ過装置を介してや、タンクに繋がっているらしい。モップの先から出てくる水はただの水ではなく、ろ過精製された超純水。不純物を含まない軟水である。だから、洗剤なしでも汚れ落ちがよく、乾いても跡が残らないのだとか。
 

☆作業も簡単、住人も安心
Window_cleanind_2nd  この窓掃除は、”Water Fed Poles Window Cleaning (水供給ポールを使った窓掃除)”と呼ばれている。

 このシステムの利点は、いろいろある。
 作業をする人にとっては、はしごを使わないので安全、そして、洗剤拭きや乾拭きがいらないので早く作業が完了し、効率がいい。洗剤を使わないので環境に優しいと点も見逃せない。

 そして、部屋の住民にとっては、プライバシーが守られるという利点があるように思う。日本の企業に勤めていたとき、会社のビルの定期的な窓掃除があったが、大抵、ゴンドラに乗った人によって行われていた。ふっと横を見ると窓掃除の人と目が合ったりして、少々気まずい思いをしたことがあった。自宅の窓ならなおさらかもしれない。イギリスのこの窓掃除システムの場合は、モップの先だけが窓に接近するだけ。一人暮らしの人も安心だろう。
 

☆イギリスの共同住宅に適したシステム
 一軒家(house)の場合は、住人が掃除することが殆どだが、日本のマンションやアパートにあたる共同住宅型のフラットの場合は、この窓掃除システムを導入しているところが多いように思う。日本では、どこのマンションでも住人がするのが普通ではないだろうか。

 これは、日本とイギリスのの構造の違いに起因するものだと思う。

 日本のマンションの場合、窓の外はベランダや共同廊下になっており、自分で掃除しやすい、反面、業者が一括に掃除しにくい作りになっている。また、建物の高さも概して高く、10階以上ある高層マンションも決して珍しくないので、竿での掃除はかなり厳しいかもしれない。
 
 イギリスの場合は、ロンドンなどの大都会は別にして、高さの低い家が多い。せいぜい、4、5階建てだ。竿の長さは、5階程度までは届くそうなので、大抵の建物はカバーできる。また、集合住宅型のフラットの場合、ベランダの付いているものはあまり見かけない。

 また、こちらでは、家や部屋を他人とシェアして一緒に住む人が多い。”studio (flat) (スチューディオ)と呼ばれる、日本でいうところのワンルームマンションにあたるものもあるが、数はそれほど多くなく、一人で普通の家やフラットを借りるには家賃が高すぎるからだ。
 個人主義の国なので、フラットの住人が集まって皆で仲良く窓掃除なんてことはなかなかうまくいかないだろうし、だからといって、率先して窓掃除をする人も少ないのではないだろうか。
 窓の作りも防犯をかねているのか、開かないものや跳ね上げ式のものが多いようだ。部屋の中から外側を掃除しにくいのである。

 この窓掃除サービスは、こういったイギリスの事情にもよく合っているのではないだろうか。
 

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2006年8月 3日 (木)

(て) DVD レンタル DVD RENTAL

 いまや日本でも導入されており、お馴染みの方も多いと思うのだが、郵送で済ませる形式のオンラインのDVDレンタルサービスを、数年前からイギリスの大手スーパーマーケットのテスコ(Tesco)がしているのを見つけ、利用している。
 

☆システムはほぼ同じ
Dvd_rental   システムは大体、日本のものと同じようだ。
 4万タイトルの中から見たいDVDをHPで検索して登録し、郵送で送ってもらい、郵送で返送するというもの。返却後には次に登録したDVDが送られてくる。
 一度に借りることができる枚数は1~3枚で、我が家は1枚のコースを選択。月々定額の7.97ポンド(1600円ほど)を払えば、何回でも借りることができるし、延滞料金のかかる返却期限もない。

 わざわざ借りに行ったり返却しに行ったりしなくても、家のポストに届き、返却時には添付の封筒に入れて、近くの郵便ポストに投函するだけなのが大変便利だ。
 郵送はこちらのファーストクラスを無料で使うことができ、返却してから次のが届くまでに3~4日かかる。

 こちらの郵便局も日本と同様に、土曜の午後と日曜の配達はないので、土日をはさむと1週間に1枚しか見れない時がある。だから、効率よく観るためにはかなり計画的に借りなければならないのだが、大体、月に合計6~7枚借りているので、なかなかお得なのではないだろうか。もちろん、日本でもお馴染みのAmazon(アマゾン)など、他のところでもオンラインのDVDレンタルをしているようである。
 

☆日本の作品≒ジャパニメーション(Japanimation)?
 DVDのジャンルは日本のとほぼ同じで、アクション・アドベンチャー、子供用、コメディー、ホラー、SF・ファンタジー、ドラマ、ミュージカル・音楽、ラブストーリー(Romance)、海外映画、ドキュメンタリーなどなど。
 ただ、面白いのは、海外映画とは別に、インド映画というジャンルがあったり、SF・ファンタジーの中に、アニメ・ジャパニメーション(Anime/Japanimetion)というサブジャンルがあることだ。
 これは、イギリスにおけるインド人(もしくはインド系イギリス人)の多さや、日本のアニメの浸透を反映しているのかもしれない。

 海外映画のジャンルの中には、中国、フランス、イタリア、そして日本映画のサブジャンルがある。
 日本映画は、黒澤明監督の作品や北野武の作品や、『バトル・ロワイヤル』、『ゴジラ』、役所浩二主演の『Shall We ダンス?』などもあるが、大半は、アニメかホラー系、日中合作ものなど。かなり作品が偏っている感じがする。

Shall We ダンス? (通常版) DVD Shall We ダンス? (通常版)

販売元:角川エンタテインメント
発売日:2005/04/08

Amazon.co.jpで詳細を確認する

 
  このレンタルシステムの成功は、アナログのビデオテープから、デジタルのDVDになり、軽量化が進んだことによるものだろう。日本にしろ、イギリスにしろ、郵便を介さない本当のオンライン映像レンタルができるようになる日も、そう遠くないかもしれない。(それとも、もう始まっているのだろうか。)
 

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2006年7月 6日 (木)

(ゆ) 郵便局 POST OFFICE

 日本の郵政民営化法案が可決されて久しい。民営化されたらどのようになっていくのだろう。イギリスにいながらも不安や期待がつのる。
  

Post_office ☆郵便支局は店の中
 イギリスの郵便局は、本局は日本のものとさほど変わらないが、支局はだいぶん雰囲気が違っている。
 支局は、たいてい町中の小さな食品店や文房具屋、雑貨屋などの一角にある。店の奥に窓口があり、そこで郵便業務がおこなわれているのである。別の言い方をすれば、日本の郵便局の窓口だけを残して、待合場所をすっぽり店舗に替えてしまったような感じ。

 最初は、「これが郵便局?」と驚いてしまうかもしれないが、買い物ついでに郵便を出すことができるし、次回の郵便のために店で封筒や包装グッズ、筆記具などを購入することもできるので、便利である。
 残念なのは、いい加減なところもあるということ。私は体験していないが、支払い額や釣り銭が違うこともあるらしい。まぁ、概してイギリス人は計算が苦手なようなので、郵便局に限ったことではないが。
 

Post_office_inside ☆郵便業務内容は殆ど変わりなし
 知っている限りでは、窓口の向こうとは何故かガラスで仕切られていて、わずかな隙間から郵便物や切手、お金をやり取りする仕組みになっている。
 郵便貯金や簡易保険のようなものはないようだが、郵便局の業務内容は、日本とほぼ同じ。支局でも、本局同様、普通に、切手の購入や小包や国際郵便、速達便の送付ができる。
 支払いは、店のレジと同様に、カード払い、キャッシュバックも可能である。
 営業時間は、支店にもよるが大体月~金は9時~5時ぐらいまで、土曜は昼頃まであいている。支店によっては午後1時から2時まで昼の休憩を取ったり、曜日によって早く閉めるところがある。
 

 ☆公開有限会社「王立郵便」
 郵便事業を統括しているのは、ロイヤルメール(Royal mail、「王立郵便」)である。郵便局にも、ポストにも、郵便物にも、ロイヤルメール(王立郵便)と書かれている。

 無知なだけかもしれないが、私はこの名前にすっかりだまされて、国営の機関だとずっと思っていた。そして、国の機関が民間の小さな一店舗の一角にあるなんて、どういう仕組みになっているのだろうとずっと不思議に思っていた。

 実は、イギリスの郵政 事業は2001年に民営化されていたのである。

 ロイヤルメールは、ロイヤルメール・グループ(Royal Mail Group plc) という政府の持ち株100%の民営の会社(公開有限会社)である。民営化された当初は、コンシグニア(Consignia)という名前だったのだが、不評で、ロイヤルメールという名前に翌年改称されたそうだ。
 ロイヤルメール・グループは3つの事業部門に分かれている。郵便配達業務をおこなうロイヤルメール(Royal Mail)、郵便局業務をおこなうポストオフィスTM(Post OfficeTM、郵便)、そして、小包事業をおこなうパーセルフォース(Parcelforce)である。ロイヤルメール・グループのHPはこちら(英語)。また、ポストオフィスのHPはこちら(英語)。
 

☆民営化されても変わらず身近な存在
 ロイヤルメールによると、国民の94%は、郵便局支局が1マイル(約1.6km)以内にあるそうだ。日本では、郵便局までの平均距離は1.1km(平成16年度)だそうだから、イギリスの郵便局の頻度は一見少ないように感じるかもしれないが、人口密度から考えるとそう悪くないのではないだろうか。実際、街中ではちょっと探せばいたるところに郵便局支局がある。
 

☆イギリスの郵政民営化の問題
 私達利用者にとっては便利なイギリスの郵便局だが、民営化による赤字で窓口の閉鎖や人員の削減がおこなわれているのも事実である。イギリスの郵政の民営化は失敗だという人も多い。日本の郵政民営化を進める小泉首相に対して、イギリスのブレア首相が「日本は逆行してますね。」と言ったとか。
 

 しかし、だからといって、日本の郵政民営化が失敗に終わるとは限らないと個人的に思う。国によって事情が違うのだから。イギリスでは鉄道の民営化も失敗だと言われているが、日本の国鉄がJRになってよかったと思う人も多いのではないだろうか。いずれにせよ、こちらのいいところを見習ってほしいものである。
 

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2006年6月26日 (月)

(あ) アルゴス ARGOS

Argosshop  こちらイギリスにもいろいろ家具店や電気屋店があるが、簡易な家具を購入したい時や、安価なものを求めたい時、ちょっとした生活雑貨を手軽に入手したい時に便利なのが、アルゴス(Argos)という店。百貨店のように何でもある。
 

☆徹底したカタログショッピング店、アルゴス
 アルゴスと普通の店舗との大きな違いは、商品を展示しているかどうかである。
 アルゴス店舗の中は、基本的に、カタログを見て商品を検索するテーブルと、注文して代金を支払うレジと、品物を受け取る場所しかない。
  物はないのに人が溢れかえっている店内は、異様な感じすらする。
 

☆買い物の実際
Argosimage_2  アルゴスでの買い物の仕方は簡単。
 店舗にあるカタログを見て気に入ったものがあれば、近くにある簡易の機械にその番号を入力して在庫を確認し、在庫があれば申込み用紙に商品番号を書き込む(図の①)。
 申込み用紙をレジに持って行き、代金を払って、レシートをもらう(図の②)。
 レシートには銀行などでよくあるような待ち番号が書いてある(口頭でも教えてくれる)ので、その番号がモニターに表示され、アナウンスがされるまで待機し、品物を受け取る(図の③)。
 
 休日にもなるとレジ前には行列が出来ているけれど、分業制になっているので、この国にしては、比較的待ち時間が少なく商品を手にすることができる。
 
 インターネット通販もしている。通常のネット販売のように、配達してもらうこともできるし、予約のみおこなって、自分で店舗に商品を受け取りに行くこともできる。
 

☆人気の秘訣は?---品が豊富で安価
Argos_form  最近になって出来たものかと思ったが、1973年(昭和48年)創業だそうだ。現在もイギリスとアイルランドに650店舗を構えている。私の住んでいる町にも少なくとも3つあるようだが、どこも、土日は人でいっぱい、とても繁盛しているようである。

 どうやら、人気の秘密は、商品の在庫の多さと、価格にあるようだ。
 アルゴスに置かれているカタログは分厚く、家電製品、オーディオ製品、おもちゃ、生活用品はもちろん、DIY用品や貴金属まで載っている。ないものは、食料品ぐらい。そして、それぞれの種類も豊富。

 それだけの商品を展示しようとしたら、通常の百貨店のように高層の建物が必要で、それに伴って従業員を大勢配置しないといけないだろう。しかし、アルゴスのような販売形式をとれば、カタログを展示するスペースとレジのスペース、裏手に在庫のスペースがあれば充分で、店員もそれほど必要としない。

 アルゴスの製品は他の店舗に比べてかなり安価であるのは、建物の維持費、光熱費、人件費がかからないためだろう。
 

☆ネット販売にない利点---その場で入手
 最近は、イギリスでもインターネット販売をする店が増えているが、通常のインターネット販売との違いは、その場で持ち帰りができること。
 私が住んでいる町は田舎町だからかもしれないが、皆、驚くほど大きなものを自分で持って帰っている。で来ている人も多いためか、DVDプレーヤー程度なら、箱をそのまま抱えて店を出て行く女性も決して珍しくない。よっぽど大きなものは配達のみだそうだが。
 こちらの配達は、時間指定ではなく、日にち指定の場合が多い。その場で持って帰ることができるというのは、一日を家で待って過ごさなくてもよいので、日中、共働きで家を留守にするイギリス人のニーズに合っているのかもしれない。
 

☆不良品、不満品は返品を
 難点をいえば、現物を購入前に確認できないし、イギリスの多くの店同様、包装も殆どしてもらえない。
 しかし、16日以内の未使用品であれば、返金・交換可能であるし、自分で運べないような物の場合は配達してもらうことができる。
 

 日本にも幾つかカタログショッピングをおこなっている店があるが、アルゴスほど徹底したものはおそらくないのではないだろうか。
 チープな商品を扱うチープなお店をいうイメージを持たれている場合も多いようだが、庶民の強い味方である。

 ずっと「アルゴス」と書いてきたが、実は発音は「アーゴス」である。アルゴスのHPはこちら(英語)。もちろんイギリス国内のみの配達です。
 

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2006年6月19日 (月)

(え) ATM [現金引き落とし機] CASHPOINT

Atmstreet ☆むき出しのATM
 こちらに来て驚いたものの一つにATM (エー・ティー・エム)がある。言わずと知れた現金引き落とし機 (Automatic Teller Machine)であるが、こちらでは、”cashpoint(キャッシュポイント)”と呼ばれ、なんと道に面して設置されている。

 日本では、建物の中にあるのが普通であり、ATM コーナーはしばしば物陰か周りを覆われた場所に設置されていて、他人に覗かれないように配慮されている。しかし、こちらでは、街中の普通の通りに面した建物の外壁に埋め込まれており、後ろを通過する通行人にすら見えてしまいそうである。

 鉄道の駅にもあるが、改札口(コンコースとチケット売り場をつなぐ出入り口)の真ん中に設置されている駅もあった。当然、ラッシュ時には出口に向かう乗客達に丸見えで、上手なスリなら、暗証番号をのぞき見た後にカードをしまう場所を確認し、人ごみにまぎれてカードを盗むなんてわけないのではないかと思う。
 

Atm☆イギリスのATM 機の使い方---定額を気軽に 
 使い方は、基本的には日本と同じで、カードを入れ、暗証番号を押し、金額を指定し、お金(とレシート)を受け取るだけである。

 こちらのATMのよい点は、殆どの場合、引き出し手数料がかからないことである。(中には手数料を要求するものもあるそうだが、その場合は事前に訊いてくれるそうだ。) そして、24時間使うことができる点。たいてい他行のカードでも使えるようだ。

 日本のATMとの大きな違いは、使用用途と金額が限られていること。残高照会はできるようだが、振込み、入金などはできないようだ。また、引き出し金額は10、20、50、100、200ポンドなどと決まっており、どれかのボタンを押す仕組みになっている。
 レシート(利用明細書)は自動的には出て来ないため、必要な場合は、「現金(cash only)」のボタンではなく、「現金+レシート(cash with receipt)」のボタンを押さなければならない。
 

☆レシートの取り扱いとスキミング
 日本でも他人のレシートを拾って口座番号などの情報からお金を引き出す犯罪がはやったが、こちらでも要注意である。
 基本的に、レシートには、口座番号は一部しか載っていないし、名義人の名前が記されていることはないが、「現金+レシート」のボタンを押してもレシートがなかなか出てこなかったり、前の人のが出てくる(つまり、自分のは次の人が受け取る)場合があるので、受け取り後に必ず確認が必要だ。

 また、スキミングの機械がATMに取り付けられていることもあるそうなので、カード挿入口が変わったものは要注意である。
  

☆見た目よりはずっと安全
 一見、無用心のように見えるこちらのATM だが、皆、全く気にせずよく使っている。そして、実際に、最初に危惧したよりずっと安全のようだ。

 こちらはカード社会で、大量の現金を持ち歩く習慣がないため、ATMでの1回(1日)の引き出し限度額は 200ポンド(4万円)まで。日本の50万円に比べるとずっと少額なので、万一、勝手に引き落とされても、被害額は少なくて済むようだ。

 また、ATMには頻繁に行列ができるが、並んで思ったのは、使っている人の操作は思ったほど後ろからは見えないということ。むしろ、人ごみ近くでは、並んでいる際に財布からカードを取り出すしぐさのほうが危険な気がする。

 いずれにせよ、カードでの買い物と同様に、その都度レシートを保存しておき、後日、銀行明細で確認する習慣をつけておけば、特に問題はないように思う。(こちらは、日々の買い物や現金の引き出しには、クレジットカードでなく、デビットカードを使う習慣があるので、遅くとも数日後には、銀行のウェブサイトなどで明細を確認できる。)
  

Atmsupermarket ☆買い物ついでや混んでいるときは、店のレジへ
 ATMは、大抵、銀行やスーパー、駅の側に設置されているが、買い物ついでに現金をという場合や、ATM は混んでいるが近くの店のレジが空いてそうな場合は、レジでキャッシュバックすると便利。
 

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2006年6月 8日 (木)

(け) 警察犬 POLICE DOG

 2005年の7月のロンドン地下鉄テロ以来、警察官の巡回が増えた。警察犬を連れた警察官も、街中や駅、空港、そして、空港間やヒースロー空港とロンドンを結ぶヒースロー・エクスプレスという列車の中まで、しばしば見かける。
 

☆バラエティに富んだイギリスの警察犬たち
 驚いたのは、こちらの警察犬の犬種である。日本で警察犬といえば、まず、シェパードが思い浮かぶのではないだろうか。しかし、私がこちらで見かけたイギリスの警察犬は、もちろんシェパードもいたが、盲導犬で有名なラブラドールレトリバーや、ボーダーコリーのような犬や、スプリンガースパニエル、家庭で愛玩犬として飼われていそうな雑種っぽい中型犬など、バラエティに富んでいた。

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 それにしても、どうしてイギリスの警察犬はいろんな種類の犬がいるのだろう。何か理由があるのだろうか。その理由を私なりに考察してみた。
 

☆考察その1---警察犬の元祖は連れのペット? 
 世界で最初に警察犬が導入されたのは、1899年(明治31年)のベルギー警察とも、ドイツ警察とも言われているが、イギリスでは、19世紀の頃から、警官が自分のペットの犬を連れて夜の巡回をおこなっていたそうだ。
 中でも、1890年台にロンドンの大きな公園、ハイドパークの交番で常勤パトロールをしていたトッパー(Topper)という名のフォックス・テリア種の犬の活躍は有名だそうだ。 

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 正式に警察犬が警察犬訓練所とともに導入されたのは、第二次世界大戦後のことだそうだが、戦時中の軍用犬としての活躍とともに、上記の公園でのテリア犬の活躍が、導入時、そして現在の警察犬のあり方に影響を及ぼしているのは間違いない。
 ちなみに日本で警察犬が導入されたのは、大正元年のこと。イギリスから警察犬2頭を購入したそうだ。
 

☆考察その2---テロや麻薬を警戒するイギリス事情
 また、テロへの厳重な警戒や麻薬問題も、イギリスの警察犬のあり方に影響を及ぼしているような気がする。アメリカの同時多発テロ以来、イギリスでは日本以上にテロが警戒されてきたように思う。テロは人の多く集まる場所ををターゲットにする。そして多くの場合、爆発物を使う。

 通常、爆発物を探す場合は爆発物等捜索犬(爆捜犬、explosive search dog)、コカインやヘロインなどの麻薬を見つける場合には麻薬探知犬(drugs search dog)が使われる。どちらも、パトロールなどをする汎用警察犬(general purpose police dogs)や、遭難者や被災者を救助する救助犬(victim recovery dog)とともに、広義の意味での警察犬である。

 汎用警察犬は、やはりジャーマン・シェパード(German shephard)が多いようだ。直訳すると、「ドイツの羊飼い」になるように、この犬種はもとはドイツで羊を追うために使われていたらしい。忠誠心と警戒心が強く、力が強いため、警備や犯人を追跡し攻撃するのに向いている。もちろん、一般の犬同様、嗅覚が優れているため、犯人や行方不明者や不審物の追跡にも適している。

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 従順なので一般の人を襲うことはないとわかっていても、シェパードには威圧感がある。目が合ったり、近づいたりしたら、突進して来て咬まれてしまうのではないかなんて、なんとなく思ってしまう。威圧感を与えるということは、犯罪防止に役立っているのかもしれないが、空港や街中、スポーツの試合会場、乗り物内などの混雑した人ごみではそれほど望ましくない。

 その点、ラブラドールレトリバーや、ゴールデンレトリバーなどのレトリバー種や、スプリンガースパニエルなどのスパニエル種は、人に与える威圧感が少ない。これらの犬は嗅覚が大変優れているので、銃器や爆発物、コカインなどを感知するのにも適しており、爆発物等捜索犬や麻薬探知犬によく使われている。
 レトリバー種もスパニエル種も多くはイギリスの犬。「レトリバー(retriever)」は、元は、猟で射止めた獲物を加えてもってくる(retrieve)ように訓練された猟犬だった。スパニエル種も狩猟犬。

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 通常の犯人を追う役割とは違って、人ごみで爆発物や麻薬を探しながら巡回する警察犬としては、一般的な汎用警察犬であるシェパードよりも、これらの様々な探知犬を使うほうが、メリットは大きいのだろう。
 

☆考察その3---イギリスは多くの犬の産地
 そして、イギリスは様々な犬種の産地としても有名である。多くは猟犬や牧羊犬など、何かしらの目的をもって交配により作られた犬である。日本も現在では海外由来の様々な犬種が家庭で飼われているが、イギリスは産地なだけあって圧倒的に歴史が古い。もともと犬種が多いのだから、警察犬にも多様な犬種を導入しても何も不思議はないのかもしれない。
 

☆考察その4---多国籍国家は犬種にも寛容?
 また、日本と違って多国籍であることも関係しているのかもしれない。ほぼ単一民族国家の日本では、外国人や日本語以外の言語をしゃべったりしている人は街中でもとかく注目を浴びやすい。しかし、イギリスでは、外国人比率が高いため、そんなことはない。皆、見た目も様々、しゃべっている言語も様々なので、仮に、私達が日本語で話していようと誰も気にしない。全く個人的な意見だが、警察犬の種類においてもイギリスは寛容なのかもしれない。もちろん、警察犬に適している犬種も存在するだろうが、犬種よりも個々の犬という感じなのではないだろうか。
 

☆イギリスではどんな犬でも警察犬になれる?
 生まれた犬が警察犬になるためには、警察犬訓練所で訓練を受け、適正を診断されることが必要である。イギリスでも、多くの場合、これらの犬は一般の人から提供され、ギフト・ドッグ(gift dog)と呼ばれている。
 日本では血統がまず調べられるようだが、こちらでは必ずしもそうではなく、年齢(大体2才以下)、大きさ、その他、警察犬に必要な忠誠心、警戒心、嗅覚、持来欲などが備わっていれば、基本的に犬種に制限はなく、どんな犬でも警察犬になれるチャンスはあるようだ。実際には、すべての適正を満たし、最終的に警察犬になれるギフトドッグは1%もいないそうだが。
 オスのジャーマン・シェパードしかダメという所轄もあるが、スパニエル種、レトリバー種、マリノア種などは一般的で、ロットワイラーやポインターやコリーや、そして、秋田犬や雑種犬を採用している所轄もあるそうだ。

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 ちなみに、日本では、ジャーマン・シェパード、ドーベルマン、エアデールテリア、コリー、ボクサー、そして1984年(昭和59年)にラブラドールレトリバーが、1992年(平成4年)にゴールデンレトリバーが加わって、7種類の犬種が警察犬として現在認められているそうだが、私が日本にいた云十年の間に見かけた警察犬はシェパードだけだったから、実際は他の6種の犬はあまり採用されていないのかもしれない。

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☆彼らは勤務中
 ドーベルマンやシェパードと違って、その他の犬種たちの周りには不思議と和やかなムードがたちこめている。犬好きならつい喜んで、「男の子ですか、女の子ですか?名前は?」なんて訊いて、頭を撫でてしまいそうである。

 しかし、彼ら(犬達)はお仕事中。どんなにリラックスした雰囲気を漂わせていても、尻尾を振って愛想を振りまいているように見えても、実はお仕事中なのである。絶対に触ったり声を掛けたりしてはいけない。

 ただ、彼らはちゃんと臭いを嗅ぎ分けて、不審者を捕らえたりできるのだろうかとちょっと心配になってしまうこともある。日本の場合と違って、断然、彼らを伴って歩いている警察官のほうが、がっしりしていて強そうだ。
 

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2006年4月24日 (月)

(れ) レジ -スーパーマーケットのレジ- CHECKOUT, CASHIER

☆イギリスのレジは、半セルフサービス
 こちらのレジのシステムは日本とちょっと違う。一番の違いは、基本的に袋詰めを各自でしないといけないということだ。Casher

 買い物カートで買い物する客が多いため、レジ前にはベルトコンベアーがあり、客は自分でベルトコンベアーに買った商品を並べていく。
 複数の客が同時に並べられるように仕切りが用意されていて、各自並べ終わるとその仕切りを商品の最後に置くようになっている。

 レジ係は、運ばれてきた商品を通すだけである。日本と同様に、大抵の商品は登録されているので、レジ台の上を通すだけで、自動に商品チェックができる。レジを通した商品は緩やかなスロープに置かれ、そのスロープからやってきた商品を、客が自分で袋に詰めていくといった具合である。

 精算は大抵カード。もちろん現金もある。カードは、チップ&ピン制度のおかげで、サインをすることなくスムーズに使うことができる。
 

☆便利なキャッシュバック制度 
 もう一つの大きな違いは、キャッシュバック制度があるということだ。
 カードを使うと、たいてい ”(Do you need) any cash back? (キャッシュバックしますか?)”と最後に訊かれる。私は最初、カードでもお釣りのような感じで端数額をもらえるのかと思っていたが、そうではなく、買い物のついでに現金を下ろすことができるというシステムである。
 キャッシュバックがいらない時は、”No, thank you.(いいえ、結構です)”と言えばいいし、必要な時は、金額を言えばいい。
 買い物ついでに現金が必要な際、レジで会計を済ませた後にわざわざATMに並ばなくてもいい。大抵のスーパーの外にはATMがあるので、大したことがないように思うかもしれないが、子供連れの人や荷物が多い人、急いでいる人には、こういうちょっとしたサービスが気が利いていていいかもしれない。
 

☆レジで会話を楽しもう? 
 その他、日本との違いは、客とレジ係の間に会話があるということだ。まず、自分の番が来たら、”Hi.(こんにちは)”などと挨拶をして、場合や人によってはレジを通している間に簡単な会話をする。最後は、お互いに ”Thank you. Bye.(ありがとう。じゃあね。)”などと挨拶して別れる。知り合いかなと思うほどしゃべっている人もいる。年々、こういった会話の傾向は減っているようだが、皆、挨拶はきちんとしているように思う。
 

☆酒類の購入 
 また、日本でももしかしたら導入されているのかもしれないが、酒類を買った際、身分証明書の提示を求められることがある。

 私の場合、未成年には程遠い年齢なので何も携帯していなかったのだが、東洋人は若くみられるのか、提示を求められた。写真入のもので生年月日が書いてあるものならOKだそうだが、日本の運転免許証しか該当するものがなかった。
 「私の国の運転免許証だけど・・・。」とおずおず差し出すと、「生年月日はどこに書いてあるの?」とのこと。覗き込んで見てみると、そこにはもちろん日本語で「昭和○○年○月○○日」と書かれていた。
 なんとか説明して購入させてもらったが、毎回、パスポートやでっかい国際運転免許証を持ち歩くのもなんだし、早く写真入の他の身分証を作らなければと思った次第である。
 

☆無人レジの導入も 
 客が自分で袋詰めしているからなのか、皆、すごい量の買い物をしているからなのか、それとも、レジ係が会話をしながらのんびりやっているからなのか、とにかくレジはとても遅い。「全部自分でやったほうが早いのではないか?」と日ごろ思っていたが、こちらの大手スーパーの1つが、客が自分で全てをするオートレジを導入した。使ってみたが、とても便利だった。

Checkout_self_1  使い方は簡単で、大抵の商品はバーコードが付いているので、台の上を通すだけでいいようだ。果物などのバーコードがついていないものは、シールに記載されている4桁ほどの商品番号を画面で入力する。何もついていない野菜などは、画面上でアルファベットと写真を頼りに検索できるようになっている。

 清算は、カードや現金のほか、クーポン券なども使えるそうだ。一応、係の人が使い方指導や盗難防止のために近くにいるので、何かあっても安心である。

 無人レジは、アメリカでかなり普及しているものだが、イギリスで最初に導入されたのは2002~2003年のことらしい。私が使用した無人レジは、日本にも外資系の日本NCR社がある、アメリカのNCR社のもののようだ。
 イギリス人には、待つことや待たせることを全く苦にしない人達が多いためか、この国における普及率はまだまだ低いようだが、私が住んでいる田舎町のスーパーにもあるぐらいだから、徐々に普及しつつあるのかもしれない。NCR社の無人レジの映像を見たい方は、こちらのHPからどうぞ(英語)。"Products&Services"→”Hardware"→”Self-Checkout"と進んで、文章終わり近くの”User Experience”をクリックすると映像画面が開きます。 

 無人レジ利用者は主に、迅速に物事を済ませたいタイプのビジネスマン風の人や、新しい物好きの人、そして、中でも目立つのが、親子連れ。
 子供の社会勉強のためか、スーパーで退屈させないための新しいおもちゃ代わりか、子供にレジを通させているお父さん、お母さんをよく見かける。子供も一生懸命になってやっている。なかなかかわいらしい。
 一生懸命なせいだろうか、通常の雇われレジ係よりも早いような気がする。早く大きくなってスーパーに就職してくれないだろうか。
 

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