2007年10月18日 (木)

(れ) レモンカード LEMON CURD

 イギリス旅行の土産というと、紅茶やショートブレッドに加えて、ジャムを買って帰る人が多いような気がする。確かにイギリスのジャムは美味しいし、種類が充実しているように思う。
 米食が基本の我が家でも、朝はトーストにジャムを塗って食べるのが一時期日課になっていた。

 いくら美味しいとはいえ、毎回ジャムだとそのうち飽きてしまう。ピーナッツバターを塗ったり、マーマイトにチャレンジしたりしたが、それほど長続きしなかった。そして、またジャムに戻る。我が家でもそんな毎日を繰り返していた。

Lemon_curd_bottle  ある日、パンに塗る何か新しいものはないかと、スーパーのジャムコーナーを覘いていると、黄色いペーストが目に入った。

 瓶には、レモンカード (lemon curd) と書いてある。レモンジャムの一種かと思ったが、ジャムのように透き通ってもいない。
 あまり美味しそうには見えなかったが試してみることにした。
 

☆レモン味のカスタード?
 中は、濃い色のカスタードのようなとろりとしたペースト。一口すくって口に入れると、レモンの香りと甘酸っぱさが広がる。どこか懐かしいような味。

Lemon_curd_toast  早速、パンに塗って食べてみた。単なるフルーツジャムとは違ったコクがあり、バターを塗らなくても満足できる感じ。やはり、レモンの風味がよく効いてさっぱりしたカスタードのような感じだ。

 瓶の側面の原材料を見てみた。砂糖、、バター、レモン汁、レモンオイルなどなど。やはり、カスタードと同じく卵とバターが入っていたのだ。
 かなり乱暴な言い方だが、カスタードの牛乳と小麦粉をレモン汁に置き換えたようなものだろうか。
 

☆レモン”カード”とは?
 レモンカードのカードだが、クレジットカードやグリーティングカードと同じカード(card)ではなく、液体を凝固されたものという意味のカード(curd)。この場合の液体とは、牛乳などの動物の乳や豆乳、レモン汁をさすそうだ。

 牛乳のカードから作られたものはチーズだし、豆乳のカードは豆腐。豆腐は英語で トーフ(tohu)でも通じるが、ソイビーンカード(soybean curd、大豆のカード)と呼ばれる。
 そして、レモン汁を卵とともに凝固させてつくったカードがレモンカードというわけだ。
 

☆イギリスではメジャーなパンのお供&お菓子の材料
Lemon_curd_meringue_pie  レモンカードの発祥はいつどこでかはわからないのだが、イギリスではとても一般的な食べ物。どこのジャム置き場にもちゃんとレモンカードが置かれており、様々なメーカーがレモンカードを出している。もちろん、スーパーのブランドも。アメリカでも手に入るそうだが、それほど一般的ではないようだ。

 パンやスコーンに塗るほか、チーズケーキにかけたり、タルトのフィリングにされたり、トライフルやケーキ、スフレ、アイスクリームなどの様々なデザートに使われたりしている。また、シラバブ(syllabub)というイギリスのデザートに使われることもあるようだ。

Lemon_curd_dressing  我が家では一度サラダのドレッシングの材料として使ってみたことがある。もう少しレシピの改良が必要な感じがしたが、それほど悪くなかった。

←イギリス王室御用達の
    チップトリー(Tiptree)のレモンカード。(楽天市場)

 
☆簡単に家でも作れます

 市販のレモンカードが多く出回っているが、実は、家でも簡単にレモンカードを作ることができる。材料は、レモンと卵とバターと砂糖。1個のレモンあたり、1個の卵、1オンス(28g)のバター、100gの砂糖が必要のようだ。
 作り方は、まず、レモンは皮を擦って、果汁を絞る。次に、砂糖、レモンの皮、果汁、バター、ほぐした卵をボウルに入れ、湯煎しながら、とろりとするまでかき混ぜるだけ。
 

 レモンカードもとても美味しかったのだが、毎日毎日パンに塗っていると、さすがにそのうちジャム同様に飽きてしまった。また、しばらくして、レモンカードが恋しくなった頃、瓶を覗くと、殆ど空になっていた。ジャムトーストやバタートーストをあまり食べない連合いがすっかり平らげてしまっていたのだ。
 

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2007年10月 8日 (月)

(は) 半焼きパン PART-BAKED BREAD

☆いつでも焼きたてパンが食べたい
 日本にいた時は、イギリスなんて不味いイギリスパンしかないんだろうなと思っていた。しかし、実際に渡英してみると、案外色んな種類のパンが出回っている。そして、なかなか美味しい。

 うちがよく買うのはスーパーの焼きたてパン。日本のようなおかずパンはないものの、食パンあり、バゲットあり、菓子パンありで、どれも安価で味も悪くない。
 週1回の買い物に行くと、香ばしい香りに釣られてつい買ってしまいがちになる。しかし、我が家の日々の食事は、日本の時と変わらず、いや、日本にいた時以上に、和食になっている。連合いの好きと肥満対策のためだ。

 だから、せっかく焼き立てのパンを買っても、なかなか美味しいうちに食べることが出来ない。私一人が少量ずつ食べているうちに堅くなり、冷凍庫の端で眠り、パン粉になる運命。
 

☆半分、ホームベーカリー
Partbaked_baguette_before  そんな我が家の救世主が、いかにも不味そうな白いパン、半焼きパンだ。
 実際、日本ではどの程度普及していて、どんな名前で呼ばれているのかよくわからないのだが、こちらでは、「パート・ベイクド・ブレッド(part-baked bread)」、日本語に直訳して、「半焼きパン」、または「部分焼きパン」と呼ばれている。「ホームベイク(Homebake)」や「レディ・トゥ・ベイク(ready to bake)」と表示されていることもある。

 名前の通り、残りを家で焼き上げるために半焼きの状態で包装された常温保存のパンだ。バゲット(baguettes)やプチパン(petits pains)が出回っている。元はフランス由来のもののようだが、イギリスでも今では珍しいものではないようで、スーパーブランドのものも多く出ている。
 価格はバケット2本入りやプチパン6個入りで0.5~0.9ポンド(約100~180円)ほど。かなりお手ごろだ。
 

☆トーストするようにパンを焼く
Partbaked_baguette_baked  パンは焼きたてが一番美味しい。しかし、自分で材料を揃えて、こねて発酵させて、またこねて発酵させて・・・。パン作りがメインならそれはそれで楽しいかもしれないが、ちょっと食べたいというときに自分で作って焼くのはかなり面倒。しかも、フランスパン作りは難しいと聞く。

 その点、この半焼きパンなら、パン焼き機も不要で失敗なし。200℃ほどのオーブンに入れて10分焼けば、いつでも焼きたての味が味わえるのだ。
 バゲットなどは長さが25cmほどあるが、イギリスの家庭にはどこも大きなオーブンがあるので全く問題ないようだ。

 トースターでパンを焼く感覚と手軽さで、あの不味そうな白いものがたちまち香ばしい焼きたてパンに変身する。
 

☆常温で1ヶ月以上保存可能
Partbaked_petits_before  この半焼きパンのさらに良いところは、開封するまで冷凍する必要がないこと。もちろん、冷蔵、冷凍してもOKだが、常温保存でなんと数ヶ月持つのだ。

 常温でそんなに長期保存可能だなんて、合成保存料がたっぷりなんじゃないかと思われるかもしれないが、実は保存料はビタミンCであるアスコルビン酸(ascorbic acid)だけ。
 パッケージには「開封後は2日以内に消費してください」とある。
 見た目はごく普通の包装だが、どうやら、常温長期保存の秘密はこのパッケージにあるようだ。
 

☆新鮮長持ちMAP包装
Partbaked_petits_baked  この包装、MAP(modified atmosphere packaging)と呼ばれるもの。直訳すると「調整ガス包装」となるだろうか。日本語ではMAP包装と呼ばれたりしているようだ。
 MAP包装とは、パッケージ内の空気、つまり食品を取り巻く空気を不活性化ガスに置換した密閉包装で、
これにより、食品の鮮度が保たれ、賞味期限が長持ちするのだそうだ。

 真空パックが空気を抜いてしまうのに対して、MAP包装は空気を特殊なガスに入れ替えてしまうものと考えてもよいかもしれない。
 特殊なガスといっても、特別なものではなく、窒素や二酸化炭素などの私達を取り巻く安全なもの。酸化の原因となる酸素を減らして、これらのガスを充填するのが主な目的だが、どのガスが使われるかは食品によって異なってくるようだ。

 イギリスでは、冷蔵肉、燻製魚、野菜、チーズ、サラダ、生パスタ、ポパダム(poppadom)というインド由来のパン、そして、半焼きパンの包装に使われているそうだ。
 

 今ではお気に入りの半焼きパン。しかし、実を言うと、ただ単なる焼きの足りない不味そうなパンだと思って長い間敬遠していていた。なんでも手にとってみるものだと感じた次第。
 

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2007年9月24日 (月)

(き) きのこ -後編- MUSHROOM -part2-

 前半ではイギリスのマッシュルームについてご紹介した。
 しかし、そもそもマッシュルーム(mushroom)という英語は、日本で「マッシュルーム」と呼ばれるツクリタケを指す言葉ではなく、きのこの総称。
 だから、イギリスに出回っているきのこは全てマッシュルームという名がついている。

 イギリスにおいて、マッシュルーム以外の二大きのこにあたるのが、オイスター・マッシュルーム(Oyster mushroom)と、シイタケ・マッシュルーム(shiitake mushroom)だろう。
 

☆平茸
Mushroom_oyster  前者は平茸(ヒラタケ)。イギリスでは、淡い灰褐色のグレイ・オイスター・マッシュルーム(gray oyster mushroom)と淡い黄色のイエロー・オイスター・マッシュルーム(yellow oyster mushroom)が主に市場に出ているようだ。日本での存在よりもずっとメジャーな感じ。125g入ったパックが1ポンド(約200円)ほどで売られている。

 イギリスにおける平茸は、伝統的なイギリス料理やその他の大陸料理、イギリス連邦の料理の食材というよりも、流行の中華料理の食材といった位置にあるようだ。
 それでも、最近は中華の炒め物だけでなく、マッシュルームスープやリゾットに使われたりしている。Mushroom_oyster_dish

 ちなみに、このオイスター(oyster)という名前、牡蠣(カキ、oyster)に形が似ていることからこの名前がついたそうだ。味は関係ないそうだ。
 

☆椎茸
 後者はご存知、椎茸。日本語がそのまま英名になっている。発音は「シイタキ」という感じ。
 100g (8~10個ほど)のパックが1.7ポンド(約350円)。マッシュルームに比べるとかなり割高だが、大体どの店にも置いてあり、中身も日本の椎茸に比べて多少やわらかい程度。Mushroom_shiitake_dish

 椎茸も平茸同様にイギリスではオリエンタルなきのこといった存在のようだ。平茸と同じように炒め物やリゾットに使われたりしている。

 生はスーパーでも手軽に手に入るものの、乾燥物はそれほどメジャーではないようだ。我が家もオリエンタル食材店で干し椎茸を入手している。
 

☆その他のきのこ---日本のきのこが勢ぞろい?
Mushroom_ethnic  日本にいたときは、椎茸のみならず、えのきだけ、しめじ、エリンギなどもしばしば登場していた我が家。マッシュルームも気に入ってはいるが、渡英後、日が経つにつれ、これらのきのこが恋しくなったりしていた。

 しかし、今ではきのこにそんな望郷の想いを馳せることもなくなった。近頃ではイギリスのスーパーでも、エキゾチック・マッシュルームパックなるものまで店頭に並び始めたからだ。
 中はその時々によって微妙に違うが、椎茸(Shiitake)、エリンギ(Eryngii (King Oyster))、なめこ(Nameko)、平茸(oyster mushroom)、しめじ(Shimeji)など。
 ローマ字を読んでいただければお分かりのように、シイタケだけでなく、ナメコ、シメジまで日本語読みなのだ。

 ちなみに、エリンギは元はヨーロッパ原産だそうだが、椎茸やなめこの輸入とともに逆輸入された雰囲気だ。もちろん、栽培しているのはイギリスのきのこ農家。

 日本のものと比較すると、エリンギは日本のものより1、2周り小さく、なめこはぬめりが少ない感じ。それでも、日本で慣れ親しんだきのこをイギリスでも味わえるのはありがたいことだ。
 渡英当初、電話で日本の母ときのこの話になって、「エリンギがないんだったら、今度送ってあげようか。」という母を慌てて止めたのが遠い昔のことのように感じる。
 

☆その他のきのこ---イタリアのポルチーニMushroom_porcini
 そのほか、イタリアのきのこのポルチーニ(Porcini)も、乾燥物だがよく目にするきのこだ。高価だからだろうか、今のところ生は見ていない。キングボレート(king bolete)やペニーバン(penny bun)と呼ばれたり、フランスでの呼び名に従ってセップ(Cep)と呼ばれることもあるようだ。日本の名前はヤマドリタケだそう。

 見かけは、いびつな干し椎茸スライスのようで、干し椎茸同様に水や湯でもどして使うのだが、香りは椎茸とはかなり異なっている。乾燥の状態でなんともいえない香りが漂う。濃厚な木の香りと表現されたりもしているようだ。Mushroom_porcini_couscous

 パスタやオムレツや炒め物に入れられたりして食べられているようだ。我が家ではクスクスに入れてみたが、普通のマッシュルームとは一味ちがった香り高いクスクスが出来上がった。
 

☆その他のきのこ---フランスのシャントレル
  これはまだ試したことがないのだが、シャントレル(chanterelle)というきのこもヨーロッパではよく知られたきのこだそうだ。イギリスでは特にスコットランドによく自生しているのだとか。
フランスではジロル(girolle)と呼ばれており、日本ではアンズタケと呼ばれているのだそうだ。
 今のところ店頭でも生のシャントレルを見たことはないが、ポルチーニと一緒に乾燥きのこミックスとして売られていたりするようだ。
 こちらもパスタのほか、ソテーされたり、スクランブルエッグに入れられたりして、食されているようだ。
 

☆きのこの王様
 ちなみに、日本のきのこの王様、松茸に対応するものといえば、欧米ではトリュフだろう。ご存知、トリュフは栽培きのこではなく、野生のきのこ。豚に探させるというので有名だが、最近では犬を使ったりもするのだとか。

←きのこのトリュフ(左)とお菓子のトリュフ(右)(楽天市場)

 残念ながら、チョコレート菓子のトリュフは見かけても、イギリスの一般的な店頭でトリュフを見かけることはない。貧しい我が家では当然、外食でもトリュフを食べたことはない。

 にも拘らず、実は松茸をイギリスで食べたことはある。日本人の知人が日本から送られたものをおすそ分けしてくれたのだ。もちろん、松茸の味を知らないこちらの人には振舞わず、家族だけでこっそり有難くいただいたのは言うまでもない。
 

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2007年4月 9日 (月)

(く) クスクス COUSCOUS

☆イギリス料理?日本料理?それとも・・・?
 イギリスの食べ物はまずいとよく言われる。まずいイギリス料理をネタにしたジョークは数多くある。また、海外から来た人はどの国の人であれ、イギリス人は味オンチだと言う。

 私の個人的な感想を言えば、イギリス料理には、まずいものもおいしいものもある。ただ、バターや生クリームたっぷりで油っこいか、塩味が薄くてうまみを引き出せていないものも多いような気がする。そういったものは、食べ始めはおいしく感じるのだけど、食べ終わった時には当分見たくなくなるものだ。

 せっかくイギリスに来たのだからなるべくイギリス料理をと思うのだが、そういうわけで、なかなか定着しない。じゃあ、日本で食べ慣れたものばかりを食べているのかというと、そういうわけではない。

 アメリカほどではないのだが、イギリスはかなりの多国籍国家だ。自国の人はもとより、フランスやドイツといったEU諸国の人、インド人、中東系の人々、中国人、ロシア人等々色々な国の人がこの国で住居を構えている。そして、それらの人達が持ち込んだ自国の料理や食材がどんどん普及しつつある。特に同じEU内、地理的にも近いフランスやイタリアの料理が、イギリス人の家庭料理に自然に取り込まれているような気がする。
 

☆イギリスでクスクス?
Couscous  あるイギリス人のお宅にお邪魔したときに、出されたサラダにはクスクスが入っていた。伝統的なイギリス料理はなかったものの、その他のメニューは、ピムズあり、プディングあり、バーベキューのソーセージあり、とイギリスで一般的に食されるものだっただけに、ちょっと驚いた。しかし、皆、取り立てて気にするようでもなく普通に食べていたし、クスクスについて話題になることもなかった。

 クスクスはフランス料理でもよく出されるが、北アフリカの粒状のパスタである。元々はメインディッシュだったようだが、肉のつけ合わせになったり、サラダに入れられたり、様々な味で味わうことができる。

 日本でも一部ではやっているが、実は、イギリスではずっとポピュラーな食べ物になっている。クスクスを使ったレシピは数多く紹介されており、スーパーの店頭にも数多くの種類が普通に並んでいる。
 

☆即席クスクス
Couscous_package   数時間煮込まなければならない通常のものも店頭にあるが、うちがよく利用しているのが、即席クスクスだ。既に味付け調理されたクスクスがパックに入っている。

 「地中海風」や「ガーリック&ハーブ」、「コリアンダー&レモン」、「ワイルドマッシュルーム&ガーリック」、「(北アフリカ料理の)ハリッサ風」、「モロッコ風」などなど。シェフブランドのものから、スーパーのブランドのものまであり、本当にバラエティに富んでいる。

 乾燥重量110gで小さめのボウル一杯(4人分)になり、お値段はなんと0.5ポンド(約100円)ほどと、とてもお手頃。乾燥品なので半年はもつし、フライパンや鍋と水さえあればすぐにできるし、結構ボリュームがあるので、一品に困ったときに活躍している。
 

☆即席クスクスの食べ方
Couscous_beforecook   商品により微妙に作り方が違うが、大抵、適度の湯で1分ほど茹でて5~10分蒸らせば出来上がりである。
 味付けもされており、細かい具やハーブが入っているので、特に味を付け直す必要はないが、やはり、そのままでは栄養価も見た目もちょっと寂しい。

  だから、我が家では、マッシュルームやエビ、野菜などを先に炒めて加えたり、上に焼いた肉を乗せたりして食べている。使い方としては、パスタのような感覚だろうか。パッケージにもパスタやの代わりにと書かれていることもある。Couscous_dish_1

 パスタとの違うのは、メインではなく、もう一品ほしい時の助っ人という感じで使えること。野菜を多くいれてボリュームのあるサラダ風に食べることもできるし、魚介類を入れて米のご飯の「おかず」としても違和感がないように思う。まぁ、炭水化物の重複になるのは致し方ないが。
 

☆お味は?
 肝心の味だが、スーパーブランドのものでも充分においしく、当たり外れがまずないように思う。
 もちろん、本場のクスクスは段違いにおいしいのだろうが、特にイギリス料理が苦手なうちの連合いは、「こっちの市販のもので初めておいしいと感じた。」と言って喜んでいた。

 その国の料理だけで充分に満足していたなら、もしかしたらこのクスクスとの出会いはなかったかもしれない。イギリスで味わう多国籍料理も悪くないものだと思った。

 ちなみに、英語でのクスクス(couscous)の発音は、クースクースである。
 

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2007年3月 5日 (月)

(か) 片栗粉 POTATO FLOUR

Potato_flour_dish  我が家の料理は和食や中華が多い。とろみをつけたり、肉にまぶしたり、つなぎに使ったり。なので片栗粉があっという間になくなってしまう。渡英の際に持ってきた大袋二袋も4ヶ月もたたないうちになくなってしまった。日本製のものを買ったり、日本から取り寄せたりすると高くつくので、現地で探すことにした。
 

☆片栗粉が見つからない?
 日本で一般に使っている片栗粉は、実は片栗の粉ではなくてじゃがいもの澱粉である。しかし、イギリスでは、ポテトスターチはそれほどにはメジャーでないのか、”potato starch (ポテトスターチ)”という製品を探しても、なかなか見つけることはできない。

Potato_flour_farina 我が家も、最初は、スーパーで片栗粉を見つけられなかったので、近くのオリエンタル食品店で購入していた。
 ”Farina (potato starch) (ファリーナ (ポテトスターチ)”と書いてある商品が500g、0.89ポンド(180円ほど)で売られている。farina(ファリーナ)とはプディング、朝食シリアルに使う穀物の粉やじゃがいもの澱粉のことをさすらしい。実際に使っているが何の問題もなく、重宝している。
 

☆スターチではなくフラワー
 同じ澱粉には違いないので、こちらで一般的なコーンスターチで代用するという手もある。コーンスターチはその名の通りトウモロコシの澱粉である。
 しかし、これもいざスーパーに行ってみると、コーンスターチ(corn starch)という商品が見つからない。コーンフラワー(corn flour)というものばかり。
 ”corn flour”を和英辞典などで調べると、「トウモロコシの粉」と書いてあったりする。トウモロコシの胚芽などを製粉したもので、タコスやトルティーヤを作ったりする時に使ったりする粉だ。
 しかし、イギリスでは「コーンフラワー(corn flour)」は、実はコーンスターチのことを指すようだ。ソースやスープ、パイの詰め物、グレイビーと呼ばれる肉汁などのとろみをつけるのに使われる。

 
Potato_flour☆ポテトフラワー
 そう、片栗粉の場合も、スーパーなどでは、ポテトスターチ(potato starch)ではなく、ポテトフラワー(potato flour)として、販売されていたようだ。しかし、それでも、コーンスターチがあるためか、それほどメジャーなものではなく、特設コーナーに置かれていることも多いようだ。
 

☆水溶き不要のインスタント
 イギリスでは、コーンスターチは、上述のように、主にとろみをつけるのに使われる。だから、コーンスターチの隣に、”thickening granules (意訳:とろみ顆粒)”という商品が並んでいたりする。

Potato_flour_instant  この「とろみ顆粒」だが、試しに使ってみたがとても便利だった。うちが購入したのは、クランブルの素などの小麦粉製品を扱っている、Mcdougalls社のもの。コーンスターチではなく片栗粉が主原料のようで、上に小さく「インスタント」と書かれている。

 普通、片栗粉でとろみをつける場合、予め水溶きしておく必要があるが、この「インスタントとろみ顆粒」の場合、パラパラと鍋やフライパンに振りかけるだけ。ダマにならず、きれいにとろみがつく。横着者にうってつけの品だ。
 

 インスタントとろみ顆粒を使うようになって、片栗粉の消費はやや減った。しかし、焼く前の肉にまぶしたり、大福を作ったりする際は、依然、片栗粉が活躍しており、我が家でなくてはならない食材の一つである。
 

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2006年12月28日 (木)

(あ) 小豆 [あずき] ADZUKI BEAN [RED BEAN]

 あんこが食べたくなったので、小豆(あずき)を探した。イギリスでも、ロンドンのジャパンセンターや日本食品店、又は近くのオリエンタルショップに行けば、日本製の粒あんの缶詰を1.5〜2ポンド(約3〜400円)ほどで入手できる。

 しょうゆや味噌などは、自分たちでおいそれと作れないし、多少は味にこだわりたいので現地で日本製を購入して使っているが、我が家のモットーはできるだけ現地の材料で済ますこと。あんこも現地で調達した小豆を煮て作ることにした。
 

Adzuki_bean☆アズキ・ビーンにレッドビーン
 日本の大納言のような大粒のものは今までに見かけたことがないが、イギリスでも、労せず小豆を手に入れることができる。
 「小豆(アズキ)」の英語は、アズキ・ビーン(Adzuki bean)。イギリスでもこの名前で店頭に置かれていることが多いようだ。
 オリエンタル食材店に行けば確実だが、大抵のスーパーの豆コーナーでも入手可能だ。オリエンタル食材店では、”red bean(レッドビーン、直訳して「赤豆」)”という名で、タイ産などのものが 500gで1ポンド程度(約200円)で売られている。
 

☆イギリスでおいしいあんこを作るには?
 実は、日本でもあずきを煮たことがなく、煮る時間がいまいち分からなかったため、1回目は数時間しか煮ず、豆の皮が破れず残った舌触りの悪いいまいちなあんこができあがった。
 2回目は前回の失敗を糧に8時間以上煮たのだが、多少あんこらしい形状になったものの、まだまだあんこ独特の味が足りないものになってしまった。

 レシピには問題がないようで、8時間も煮たのにふっくらと軟らかく炊けないのは、イギリスで仕入れた小豆に問題があるのか、それとも何かコツがあるのか。不思議に思って調べたところ、水に問題があったようだ。

 豆をふっくらと炊き上げるには日本の水のような軟水でなければならないそうである。イギリスの水は硬水で、うちはブリタを使って多少硬度を下げていたものの、まだまだ硬度の高い水だったようだ。

 3回目は軟水のペットボトルの水を使ってあんこを作ってみた。レシピは2回目と同様。水に洗った豆を入れ、数回ゆでこぼし、コトコト炊いて、豆が指で簡単につぶせるようになったら、砂糖を加えてさらにコトコト。見事、断然缶詰よりおいしいあんこができあがった。
 また、砂糖の他に、ゴールデンシロップを加えると、甘さに深みが出てツヤよく仕上がるように思う。

Adzuki_bean_sweets_1  煮る時間はかかるものの、材料は近所で安価に入手できるし、多めに作って小分けにして冷凍しておけば、いつでも使うことができる。
 おかげで、正月のぜんざいはもとより、モラセスで作った黒蜜をかけてあんみつにしたり、こちらの甘酸っぱいベリーを包んでベリー大福にしたりと、季節を問わず、あんこを味わえるようになった。
  

☆イギリスでの小豆の使われ方
Adzuki_bean_dish  最近では、冷凍の小豆までスーパーの冷凍食品売り場に置かれている。しかし、レシピのアイデアを見ると、サラダやスープに、炒め物に、チリコンカーンにキャセロールにと、どれも洋風の塩系の料理ばかり。

 アズキビーンと呼ばれるぐらいなのだから、甘い和菓子のレシピもあってもいいじゃないかと思うのだが、その片鱗もない。

 イギリス人は一般に皆甘いものが大好きだが、あんこは苦手な人が多いようだ。普及していない食べ物に対して抵抗があるのか、アジア系の人のように微妙なあんこのうまみを感じることができないためなのか、よくわからない。

 ともあれ、ようかんや最中などあんこの入った和菓子を日本からのお土産として持参したり、家で振舞ったりするのは、止めたほうが無難なように思う。親日家の人以外は手をつけることさえないという経験を何度かしている。

 
 小豆は普及しつつあるものの、日本の甘味がイギリスに浸透するには、まだまだ時間がかかりそうだ。
 

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2006年12月18日 (月)

(こ) ゴールデンシロップ GOLDEN SYRUP

☆飴色のシロップ
Goldensyrup_withhoney  日本の多くの家で蜂蜜が常備されているように、イギリスのどの家庭にもおそらくあるんじゃないかと思われるのが、ゴールデンシロップ。その名にふさわしい、飴色のとろりとしたシロップである。

 イギリスでは、パンケーキやプディングにかけるだけでなく、タルトやケーキやフラップジャックなど、様々なお菓子に利用されている。甘い菓子だけでなく、和食が大好きな我が家でも、ゴールデンシロップは大活躍している。
 

☆甘いだけでなくコクがあり、安全
Goldensyrup_sweets  ゴールデンシロップのよさは、その甘みの質だ。通常のグラニュー糖などの砂糖は、ショ糖しか含まれていないが、ゴールデンシロップには、ショ糖のほか、日本の上白糖に含まれている転化糖(ブドウ糖と果糖の混合物)が含まれているのである。だから、甘く、味にコクがある。

 舐めてみると、甘露飴のような甘い味だが、ハチミツやメープルシロップのようなクセはない。洋風の料理だけでなく、和風の料理にも利用できる。

Golden_syrup_dish  実際、しょうゆと混ぜたものは、まさしく、みたらし団子のたれの味だった。肉じゃがに使ってみたところ、日本で、上白糖を使って作ったのと同じ、深みのあるものに仕上がった。シロップ状で使いやすく、我が家では煮物を作るのに欠かせない調味料となっている。

 また、蜂蜜にはボツリヌス菌の胞子が含まれていることがあるので、1歳未満の乳児に与えてはいけないが、ゴールデンシロップの場合はサトウキビから抽出されたものなので、与えても安心だ。
 

Goldensyrup_bottle☆ゴールデンシロップはイギリス生まれ
 イギリス中で普及しているだけあって、ゴールデンシロップは、イギリス生まれ。そして、マーマイトと同じように、廃物利用から誕生した食品である。
 1883年(明治15年)、スコットランドの商人エイブラム・ライル(Abram Lyle)が、砂糖の精製過程に廃棄される甘い液に目をつけ、売り始めたのが始まりだそうだ。その後、1921年(大正10年)に、砂糖精製業社のテール社(Tale)と合併し、イギリス最大手の砂糖製造会社Tale and Lyle PLC社ができた。ライルのゴールデンシロップのHPはこちら(英語)。ゴールデンシロップを使ったレシピもご覧になれます。

 今では、ライルのゴールデンシロップを知らない人はいないぐらいで、イギリス中どこに行っても、緑と金にライオンのイラストが目印のテール&ライル社のゴールデンシロップを手にすることができる。缶のものがオリジナルだが今ではボトルタイプも出されている。どれも、ライオンのマーク入り。
 

☆パッケージにもご注目
Goldensyrup_lion  しかしよく見ると、このパッケージのライオンは、なにやら無数の小さい粒のようなものに取り囲まれて横たわっており、いかにも元気がなさそう。

 実は、これは、ライオンの死骸に群がるミツバチの絵だそうだ。なんとも不気味な感じがするが、旧約聖書にあるサムソン(Samson)の逸話に基づいているらしい。
 怪力で豪勇のイスラエルの指導者、サムソンが旅をしていた時に、自分に襲いかかったライオンを殺すのだが、後にそのライオンの死骸にミツバチがたかっているのを見つけ、仲間に「食らうものから食べ物が出て、強いものから甘いものが出た。(Out of the eater came forth meat and out of the strong came forth sweetness)」というなぞ賭けをするという話だ。自分を苦しめる強敵からでも、自分にとってありがたい助けになることがあるという教えのようだ。信心深い創始者のライル氏が採用したのだとか。

 この教えがゴールデンシロップのどことつながるのか少々疑問だが、2006年9月のBBCニュースによると、なんとこのパッケージが1885年(明治17年)以来、約120年間、殆ど変わっていないということで、ギネスブックに載ったそうだ。そのニュースはこちらのBBCのサイトからご覧になれます(英語)。
 子供が怖がることを考慮したのか、最近では元気なライオンのキャラクターが描かれているものもある。
 

 残念ながら、日本ではライルのゴールデンシロップは手に入らないようだが、イギリスの食べ物に閉口しているイギリス在住の方がおられたら、この緑と金の地に横たわったライオンを見かけた際は是非お試しを。
 強いものから甘いものが出ることを実感できるかもしれません。
 

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2006年11月 6日 (月)

(こ) 米 RICE

☆ご飯好きも安心
 連合いは米が大好き。米がないと生きていけないタイプである。ランチもおにぎり持参で、おかずは二の次。夕食もパンはダメでご飯でないと食べた気がしないと言う。
 そして、パスタ、うどん、焼きそばなどの麺類はもちろん、炒飯の時ですら、それをおかずに白米を食べる。もちろん、私も米好き。

 そんなわけだから、イギリスに住んでいるにも拘らず、我が家では毎日4合の米を炊き、1ヶ月に少なくとも1回は10キロの米袋を買いに行っている。
 日本にいる知人や親戚からは、さぞかし大変だろうと言われるのだが、実はあまり日本と変わらない。一般のスーパーでも売っているし、近くのオリエンタル食品店に行けば、そう悪くないカルフォルニア米「錦」を10kg 14ポンドほど(約2千800円)で入手することができるからである。
 

☆メジャーは長粒米
Rice_variety  意外なことに、イギリスでも米は普及している。ただし、こちらで一般的なのは、主にインディカ米(Indica rice)。いわゆるタイ米である。こちらでは、”long grain rice(ロング・グレイン・ライス)”と呼ばれている。単に”white rice”と呼ぶ場合もある。インドのバズマティ米(basmati rice)がよく出回っている。インドや東南の移民が多いせいか、カレーをかけて食べたり、サラダに使われることが通常である。

 日本ではパサパサしているという理由で敬遠されがちだが、さらっとしたこちらのカレーにはこの米がよく合うような気がする。日本人の私には、サラダボールに他の具材とともに散らばった米粒は、なんとなく行儀悪いもののように思ってしまうのだが。
 

☆イタリア米や日本米
 その次に多いのが、いわゆるジャバニカ種、中粒米。インディカ米(タイ米)とジャポニカ種(日本米)の中間種で、大きく、ねばりがある。こちらで出回っているのは主にイタリア産の”Risotto rice(リゾット米)”やスペイン産の”Paella rice(パエリア米)”など。その名のとおり、リゾットやパエリアに使われる。
 
 日本米(ジャポニカ種、Japonica rice、または Sinica rice)は、”sushi rice(寿司用の米)”や”pudding rice(ライスプディング用の米)”として売られている。イギリスでは、これらの目的以外では、あまり日本米のような短粒米種は好まれていないようだ。主食用ではないので、スーパーに置いてあるものは、1パックがたったの500g (二合半ほど)だったりする。
 

☆お手軽なインスタントも
Rice_withherb  これらの米は、精米されてパックに入って売っているのが通常だが、中には調理済みの真空パックに入ったものも店頭に並んでいる。隣に、カレーの瓶が並んでいることも多い。カレーライスを手軽にどうぞというわけである。
 また、パスタのクスクスのように、野菜や肉、そして水を加えて加熱するだけのハーブなどで味付けされた半インスタントの米製品も売られている。
 

☆玄米やもち米、黒米まで
Rice_bg  そして、なんと、玄米やもち米ですら、簡単に手に入る。
 玄米は、”brown rice(ブラウンライス)”と呼ばれ、スーパーに陳列されている。イタリア米で少し大きめ。
 玄米を炊くときは、通常、長い間水に浸して、長時間炊かないといけないのだが、”easy cook”という、普通の米と同様に炊くことができるものまである。日本の玄米に比べると大きくて多少硬いようなので、日本では、白米:玄米を2:1にしていたのを、こちらでは、3:1か4:1にして使っている。プチプチした歯ざわりがおいしい。

Rice_iro  もち米はオリエンタル食品店で、”Glutenous rice(グルーテナス・ライス)”という名で売られている。インディカ米のもち米種のようで、形は細長いのだが、炊くとしっかりモチモチ。充分においしい。難点は、ヌカが多く細いので、米粒を壊さないよう優しく、しかししっかりととぐ必要があることだろうか。
 イギリス人はこのモチモチが嫌いな人が多いので、他人には振舞ったことがないが、連合いがたまに作るおこわは、材料はすべて現地調達なのだけど、中身はまさに日本の味。

Rice_wildrice  そして、本当は米ではないワイルドライス(wild rice)もスーパーで入手できる。炊きたては白いご飯の中に黒い細長いものが蠢いているように見え、ちょっと不気味だが、サラダにするとワイルドライス部分の食感がなんともいい感じだ。
 

☆イギリス人にとっての米とは?---日本人との食べ方の違い
 もちろん、イギリス人は、米を主食として食べることはない。日本でよくおこなわれる、別々に盛られたおかずとご飯(主食)を口の中で同時に味わうという「口内調味」という食べ方は、こちらではマナーが悪いとされる。だからといって、白米だけで食べられることもない。味がないと感じるようである。

 しかし、世界の料理を取り入れ、日本の食文化がここまで進んだのは、この米の食べ方が大きく貢献していると思う。マーボー豆腐を食べた後、マカロニサラダに箸をのばし、味噌汁をすすることができるのは、どの料理とも調和する米を間に挟んでいるからである。パンやジャガイモではこうはいかない。

 そして、これがあればご飯を何杯でも食べることができるという「ご飯の友」のなんと多くバラエティに富んでいること。漬物、納豆、海苔、明太子、、ふりかけ、塩昆布、ザーサイ、キムチ、カレー、ステーキ肉などなど。イギリスで一般的な燻製の魚(ニシンやサバ)だって、日本人にかかれば、充分にご飯の友として活躍できるだろう。
 文化の違いとはいえ、日本流の米の食べ方をしないのはちょっともったいない感じがする。
 

☆イギリス人にとっての米とは?---ヘルシー、グルテンフリー
 とはいえ、米は現在のイギリスにとってもなくてはならない存在になりつつある。
米を使った寿司はヘルシーという理由で、ダイエットブームとともに流行っている。こちらの人に一度手巻き寿司を披露したところ、すっかり気に入って、今では家で時折手巻きをするのが習慣になっている人もいる。

 そして、最近、増えてきた小麦粉アレルギーも米の消費を伸ばしているように思う。小麦粉などに含まれる植物性たんぱく質であるグルテンに反応して、アトピー性皮膚炎や、喘息、アナフィラキシーといった症状を起こすのである。イギリスでは、今や様々な製品にグルテンの有無が記載されている。
 そして、小麦粉に代わるグルテンフリーの製品として、米粉が使われている。グルテンフリーの米粉のパスタやクッキーなども出ている。せんべいのうたい文句もファットフリー(脂肪分0)とグルテンフリーだ。
 

 健康にいいということだけでなく、米のおいしさをわかって食べている生粋のイギリス人はどれだけいるのだろうか。ともあれ、日本からはるか十数時間離れた西欧で、毎日、米を食べれる幸せに感謝である。
 

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2006年6月 5日 (月)

(ま) マーマイト MARMITE

☆悪名高きマーマイト 
 イギリスの食べ物が好きな人、長期滞在経験者でも、皆、口を揃えて、「あれはまずい!食べれるものじゃない!」と言う食品がある。マーマイトという、パンに塗るものである。

好きか嫌いか?ハッキリしてます^^;マーマイト(酵母エキス)125g←マーマイト(楽天市場)

Marmite_drop_1  マーマイトは、どこのスーパーにもジャムやピーナッツバターに並んで置かれている、イギリス人なら誰でも知っている食べ物である。
 
 粘性の高い、とろりとつややかなこげ茶色のシロップのような見かけと、ジャムやピーナッツバターのようにパンに塗るものという食べ方に騙されて、トーストされたパンに普通に塗って、口に入れた人の100%は、思わず吐き出すか、大量の水を飲むだろう。
 マーマイトは、味もさることながら、とてつもなく塩っ辛いのである。いわば、苦くてまずい味噌のよう。
 

☆コツは少量をうす~く 
 こちらの人はどうやって食べているかというと、トーストしたパンやサンドイッチパンに「うす~く」塗って食べているのである。スープの隠し味に使う人もいる。

 
☆「大好きか大嫌いしかありえない」 
 実は、イギリス人でも、好き嫌いがはっきり分かれるという。すっかりやみつきになってしまう人もいれば、大嫌いで見たくもないという人もいる。日本の関西地方での納豆の位置に近いような気がする。

 マーマイトのCMは、その好き嫌いが分かれるというのを逆手にとって、”You either LOVE it or HATE it.(大好きか、大嫌いか)”というキャッチフレーズで、様々なものを展開している。
 最近まで、マーマイト社が公開していたCMは、1958年のホラー・コメディ映画「マックイーンの絶対の危機(ピンチ)」(別名「人食いアメーバの恐怖」)をパロったもの。
 巨大なマーマイトの塊りが街に現れ、大勢の人が恐怖で逃げ惑う一方で、同様に大勢の人が惹かれてマーマイトの塊りに飛び込んでいくというものである。実はこのCM、子供が怖がると苦情が寄せられて子供番組枠での放送が中止になったとか。
現在は、別のCMを同社のHPで見ることができます(英語)。(最初に、「マーマイトが好きですか、嫌いですか?」と訊かれますが、どちらを選択しても、次画面の"VIRAL FILM”から同じものが見れます。)
 

☆栄養たっぷり。働く女性の味方 
 苦くてまずい味噌のようだとか、関西地方のおける納豆のようなものだと形容したが、マーマイトは味噌や納豆と同じく発酵食品で、低カロリー高栄養の優良食品である。
 一回の使用 4g あたり、9kcalで、ビタミンB12は一日必要量の60%、葉酸は50%、ナイアシン(ビタミンB3)は35.6%、ビタミンB2は17.5%、ビタミンB1は16.6%を摂取することができるそうだ。これらのビタミンB群や葉酸が不足すると、肌あれや貧血をおこしたり、手足がむくんだり、疲れやすくなる。
 つまり、マーマイトは、疲れやすい人や女性にはうってつけの自然食というわけである。
 

☆もとは廃物利用から 
 体にはとてもいいのだが、あの味と塩辛さはたまらない。よくあんな食べ物を考案したもんだと思ったが、実は、廃物利用で誕生したものそうだ。
 ドイツの科学者がビールの醸造の際に使った酵母菌を、濃縮して食べたのが始まりだと言われている。道理で、ビールのような苦味と臭みがあるわけだ。

Marmite_crisp_2  私の勝手な推測だが、あのビール酵母の苦味と臭みと塩辛さは、大量のビールを飲みながら、塩気のあるクリスプ(ポテトチップス)をボリボリ食べる習慣をもつイギリス人の好みと合っているのかもしれない。それとも、納豆やくさやのように、最初は抵抗があるが、そのうちやみつきになるものなのだろうか。
 実際、イギリスの有名なポテトチップスメーカーのウォーカーズが出しているマーマイト味のポテトチップスはかなりいける味で、連れ合いも私も少々はまっている。
 

 健康によさそうだし、もう少し頑張って食べてみようと思う。私が買ったのは、通常のジャム瓶の1/5~1/4の大きさの一番小さい57gの瓶なのだが、食べ切るまでの道のりは遥か遠そうだ。
 

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2006年4月13日 (木)

(か) カニカマ SURIMI [SEAFOOD (FISH) STICK]

Surimi_1 ☆イギリスにカニカマが!
 こちらでも日本と同じように、冷蔵(または冷凍)むきエビが簡単に手に入る。また、冷蔵シーフードミックスも店頭でよく見かけるのだが、このシーフードミックス、エビのほかに、(殻なし)ムール貝、イカ(の輪切り)、そして、なんと「カニカマ」が入っている。

 カニカマ。カニ棒。そう、カニをそうそう食べれない庶民の強い味方、カニ風味のかまぼこである。カニと名前が付いているものの、カニは入っていない。スケトウダラをすり身にして、カニのエキスや香料で風味を付け、形、色、食感をカニの足の身に近づけた蒲鉾である。

 こちらでは、日本で売っているものの1/3程の長さのものが、他のシーフードとともに堂々と入っている。カニカマ単品のものもある。
 こちらのものだったのかと思ったが、材料名を見てみると、”surimi(スリミ)”とある。”crab flavoured surimi(カニ風味のスリミ)”とも書いてある。明らかに ”surimi” の語源は日本語の「すり身」のようだ。
  

☆カニカマは日本生まれ
Surimi_sushi_1  カニカマは1970年代の半ばに日本で開発されたそうだ。いつ頃こちらに伝わったのかはわからないのだが、この国だけでなく、フランスやドイツなどのヨーロッパにも普及しているらしい。安価にカニの味を楽しめるというので、こちらでも重宝されているようである。寿司の具としてもよく使われている。
 

 カニカマがシーフードミックスに入っているのは見た目には少々違和感があるのだが、エビ、イカ、貝に加えて魚のすり身とカニ風味が入ることにより、味に深みが出ているような気がする。 

 それにしても、意外な所で日本の物が溶け込んでいるものである。こちらの大半の人はこれが日本のものだとはおそらく気づいていないのではないだろうか。
 

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