2007年1月 4日 (木)

(り) リンゴ飴 TOFFEE APPLE

Toffee_apple  驚いたことに、スーパーの果物売り場に「リンゴ飴」が売られていた。あの、日本の祭りの屋台でよく見かける「リンゴ飴」である。名前は、”toffee apple (タフィー・アップル)”。アメリカではキャンディ・アップル(candy apple)というらしい。
 

☆日本のより食べやすくおいしい?
 私が見かけたものは、日本のものように真っ赤ではなく、あめ色をしていた。ビートから抽出されるベタニンという赤い天然着色料が入っているそうだ。

 見た目はそれほど美味しそうには見えないのだが、これがなかなかの味。 
 外の飴は本当に砂糖を煮詰めて作っただけの飴で、中のリンゴは青リンゴである。飴の甘みと青リンゴの甘酸っぱさがお互いに引き立て合って、個人的には、日本のリンゴ飴よりも格段おいしいように感じた。

 また、リンゴ自体が日本のものより1周りか2周りほど小さいので、途中で飽きることなく、あっという間に完食。大の大人がリンゴ飴に大喜びとは恥ずかしいが、子供の頃以上にむしゃぶりついている自分がいた。


☆意外にもイギリスの伝統スイーツ

Toffee_apple_halloween  最近のエスニックブームで、日本のリンゴ飴が入って来たのかと思ったが、どうやら違うようだ。タフィ・アップルはイギリスの秋の祭であるハロウィーンやガイフォークスナイトによくお目見えするスウィーツだそうだ。10月になると、日本のリンゴ飴のように鮮やかな赤色のものが店頭に並ぶときもある。

 リンゴ飴は、基本的にリンゴと砂糖さえあれば作れ、赤いつややかな見栄えのするものなので、リンゴの収穫時期の祭の品にはもってこいなのかもしれない。

 いつ頃からイギリスでリンゴ飴が食べられているのか、よくわからないのだが、19世紀の終わりごろには既にあったのではないかといわれている。その頃は日本はまだ明治時代である。

 タフィ・アップルメーカー(Toffee Apple Maker)という子供の玩具まで、発売されている(いた?)ようだ。実物を見ていないので、はっきりとはわからないのだが、どうやら、リンゴや洋ナシをセットすると、飴がけ、チョコレートがけして、棒をさすというおもちゃのよう。


 イギリスでもリンゴは一年中出回っているので、スーパーのタフィー・アップルも四季を問わず手に入るようだ。一個、0.4ポンド(約80円)。子供のおやつにちょうどよいかもしれない。
 

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2006年12月28日 (木)

(あ) 小豆 [あずき] ADZUKI BEAN [RED BEAN]

 あんこが食べたくなったので、小豆(あずき)を探した。イギリスでも、ロンドンのジャパンセンターや日本食品店、又は近くのオリエンタルショップに行けば、日本製の粒あんの缶詰を1.5〜2ポンド(約3〜400円)ほどで入手できる。

 しょうゆや味噌などは、自分たちでおいそれと作れないし、多少は味にこだわりたいので現地で日本製を購入して使っているが、我が家のモットーはできるだけ現地の材料で済ますこと。あんこも現地で調達した小豆を煮て作ることにした。
 

Adzuki_bean☆アズキ・ビーンにレッドビーン
 日本の大納言のような大粒のものは今までに見かけたことがないが、イギリスでも、労せず小豆を手に入れることができる。
 「小豆(アズキ)」の英語は、アズキ・ビーン(Adzuki bean)。イギリスでもこの名前で店頭に置かれていることが多いようだ。
 オリエンタル食材店に行けば確実だが、大抵のスーパーの豆コーナーでも入手可能だ。オリエンタル食材店では、”red bean(レッドビーン、直訳して「赤豆」)”という名で、タイ産などのものが 500gで1ポンド程度(約200円)で売られている。
 

☆イギリスでおいしいあんこを作るには?
 実は、日本でもあずきを煮たことがなく、煮る時間がいまいち分からなかったため、1回目は数時間しか煮ず、豆の皮が破れず残った舌触りの悪いいまいちなあんこができあがった。
 2回目は前回の失敗を糧に8時間以上煮たのだが、多少あんこらしい形状になったものの、まだまだあんこ独特の味が足りないものになってしまった。

 レシピには問題がないようで、8時間も煮たのにふっくらと軟らかく炊けないのは、イギリスで仕入れた小豆に問題があるのか、それとも何かコツがあるのか。不思議に思って調べたところ、水に問題があったようだ。

 豆をふっくらと炊き上げるには日本の水のような軟水でなければならないそうである。イギリスの水は硬水で、うちはブリタを使って多少硬度を下げていたものの、まだまだ硬度の高い水だったようだ。

 3回目は軟水のペットボトルの水を使ってあんこを作ってみた。レシピは2回目と同様。水に洗った豆を入れ、数回ゆでこぼし、コトコト炊いて、豆が指で簡単につぶせるようになったら、砂糖を加えてさらにコトコト。見事、断然缶詰よりおいしいあんこができあがった。
 また、砂糖の他に、ゴールデンシロップを加えると、甘さに深みが出てツヤよく仕上がるように思う。

Adzuki_bean_sweets_1  煮る時間はかかるものの、材料は近所で安価に入手できるし、多めに作って小分けにして冷凍しておけば、いつでも使うことができる。
 おかげで、正月のぜんざいはもとより、モラセスで作った黒蜜をかけてあんみつにしたり、こちらの甘酸っぱいベリーを包んでベリー大福にしたりと、季節を問わず、あんこを味わえるようになった。
  

☆イギリスでの小豆の使われ方
Adzuki_bean_dish  最近では、冷凍の小豆までスーパーの冷凍食品売り場に置かれている。しかし、レシピのアイデアを見ると、サラダやスープに、炒め物に、チリコンカーンにキャセロールにと、どれも洋風の塩系の料理ばかり。

 アズキビーンと呼ばれるぐらいなのだから、甘い和菓子のレシピもあってもいいじゃないかと思うのだが、その片鱗もない。

 イギリス人は一般に皆甘いものが大好きだが、あんこは苦手な人が多いようだ。普及していない食べ物に対して抵抗があるのか、アジア系の人のように微妙なあんこのうまみを感じることができないためなのか、よくわからない。

 ともあれ、ようかんや最中などあんこの入った和菓子を日本からのお土産として持参したり、家で振舞ったりするのは、止めたほうが無難なように思う。親日家の人以外は手をつけることさえないという経験を何度かしている。

 
 小豆は普及しつつあるものの、日本の甘味がイギリスに浸透するには、まだまだ時間がかかりそうだ。
 

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2006年11月 6日 (月)

(こ) 米 RICE

☆ご飯好きも安心
 連合いは米が大好き。米がないと生きていけないタイプである。ランチもおにぎり持参で、おかずは二の次。夕食もパンはダメでご飯でないと食べた気がしないと言う。
 そして、パスタ、うどん、焼きそばなどの麺類はもちろん、炒飯の時ですら、それをおかずに白米を食べる。もちろん、私も米好き。

 そんなわけだから、イギリスに住んでいるにも拘らず、我が家では毎日4合の米を炊き、1ヶ月に少なくとも1回は10キロの米袋を買いに行っている。
 日本にいる知人や親戚からは、さぞかし大変だろうと言われるのだが、実はあまり日本と変わらない。一般のスーパーでも売っているし、近くのオリエンタル食品店に行けば、そう悪くないカルフォルニア米「錦」を10kg 14ポンドほど(約2千800円)で入手することができるからである。
 

☆メジャーは長粒米
Rice_variety  意外なことに、イギリスでも米は普及している。ただし、こちらで一般的なのは、主にインディカ米(Indica rice)。いわゆるタイ米である。こちらでは、”long grain rice(ロング・グレイン・ライス)”と呼ばれている。単に”white rice”と呼ぶ場合もある。インドのバズマティ米(basmati rice)がよく出回っている。インドや東南の移民が多いせいか、カレーをかけて食べたり、サラダに使われることが通常である。

 日本ではパサパサしているという理由で敬遠されがちだが、さらっとしたこちらのカレーにはこの米がよく合うような気がする。日本人の私には、サラダボールに他の具材とともに散らばった米粒は、なんとなく行儀悪いもののように思ってしまうのだが。
 

☆イタリア米や日本米
 その次に多いのが、いわゆるジャバニカ種、中粒米。インディカ米(タイ米)とジャポニカ種(日本米)の中間種で、大きく、ねばりがある。こちらで出回っているのは主にイタリア産の”Risotto rice(リゾット米)”やスペイン産の”Paella rice(パエリア米)”など。その名のとおり、リゾットやパエリアに使われる。
 
 日本米(ジャポニカ種、Japonica rice、または Sinica rice)は、”sushi rice(寿司用の米)”や”pudding rice(ライスプディング用の米)”として売られている。イギリスでは、これらの目的以外では、あまり日本米のような短粒米種は好まれていないようだ。主食用ではないので、スーパーに置いてあるものは、1パックがたったの500g (二合半ほど)だったりする。
 

☆お手軽なインスタントも
Rice_withherb  これらの米は、精米されてパックに入って売っているのが通常だが、中には調理済みの真空パックに入ったものも店頭に並んでいる。隣に、カレーの瓶が並んでいることも多い。カレーライスを手軽にどうぞというわけである。
 また、パスタのクスクスのように、野菜や肉、そして水を加えて加熱するだけのハーブなどで味付けされた半インスタントの米製品も売られている。
 

☆玄米やもち米、黒米まで
Rice_bg  そして、なんと、玄米やもち米ですら、簡単に手に入る。
 玄米は、”brown rice(ブラウンライス)”と呼ばれ、スーパーに陳列されている。イタリア米で少し大きめ。
 玄米を炊くときは、通常、長い間水に浸して、長時間炊かないといけないのだが、”easy cook”という、普通の米と同様に炊くことができるものまである。日本の玄米に比べると大きくて多少硬いようなので、日本では、白米:玄米を2:1にしていたのを、こちらでは、3:1か4:1にして使っている。プチプチした歯ざわりがおいしい。

Rice_iro  もち米はオリエンタル食品店で、”Glutenous rice(グルーテナス・ライス)”という名で売られている。インディカ米のもち米種のようで、形は細長いのだが、炊くとしっかりモチモチ。充分においしい。難点は、ヌカが多く細いので、米粒を壊さないよう優しく、しかししっかりととぐ必要があることだろうか。
 イギリス人はこのモチモチが嫌いな人が多いので、他人には振舞ったことがないが、連合いがたまに作るおこわは、材料はすべて現地調達なのだけど、中身はまさに日本の味。

Rice_wildrice  そして、本当は米ではないワイルドライス(wild rice)もスーパーで入手できる。炊きたては白いご飯の中に黒い細長いものが蠢いているように見え、ちょっと不気味だが、サラダにするとワイルドライス部分の食感がなんともいい感じだ。
 

☆イギリス人にとっての米とは?---日本人との食べ方の違い
 もちろん、イギリス人は、米を主食として食べることはない。日本でよくおこなわれる、別々に盛られたおかずとご飯(主食)を口の中で同時に味わうという「口内調味」という食べ方は、こちらではマナーが悪いとされる。だからといって、白米だけで食べられることもない。味がないと感じるようである。

 しかし、世界の料理を取り入れ、日本の食文化がここまで進んだのは、この米の食べ方が大きく貢献していると思う。マーボー豆腐を食べた後、マカロニサラダに箸をのばし、味噌汁をすすることができるのは、どの料理とも調和する米を間に挟んでいるからである。パンやジャガイモではこうはいかない。

 そして、これがあればご飯を何杯でも食べることができるという「ご飯の友」のなんと多くバラエティに富んでいること。漬物、納豆、海苔、明太子、、ふりかけ、塩昆布、ザーサイ、キムチ、カレー、ステーキ肉などなど。イギリスで一般的な燻製の魚(ニシンやサバ)だって、日本人にかかれば、充分にご飯の友として活躍できるだろう。
 文化の違いとはいえ、日本流の米の食べ方をしないのはちょっともったいない感じがする。
 

☆イギリス人にとっての米とは?---ヘルシー、グルテンフリー
 とはいえ、米は現在のイギリスにとってもなくてはならない存在になりつつある。
米を使った寿司はヘルシーという理由で、ダイエットブームとともに流行っている。こちらの人に一度手巻き寿司を披露したところ、すっかり気に入って、今では家で時折手巻きをするのが習慣になっている人もいる。

 そして、最近、増えてきた小麦粉アレルギーも米の消費を伸ばしているように思う。小麦粉などに含まれる植物性たんぱく質であるグルテンに反応して、アトピー性皮膚炎や、喘息、アナフィラキシーといった症状を起こすのである。イギリスでは、今や様々な製品にグルテンの有無が記載されている。
 そして、小麦粉に代わるグルテンフリーの製品として、米粉が使われている。グルテンフリーの米粉のパスタやクッキーなども出ている。せんべいのうたい文句もファットフリー(脂肪分0)とグルテンフリーだ。
 

 健康にいいということだけでなく、米のおいしさをわかって食べている生粋のイギリス人はどれだけいるのだろうか。ともあれ、日本からはるか十数時間離れた西欧で、毎日、米を食べれる幸せに感謝である。
 

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2006年10月 5日 (木)

(た) 大根 [だいこん] MOOLI, DAIKON

Mooli  イギリスでも、なんと、大根が簡単に手に入る。ジャパンセンターやオリエンタル食材店にしかないのかと最初は思っていたが、普通のスーパーにも置いてあったりする。
 

☆小さいけれどまさに大根
 日本の大根の2~3周りほど小さい、細いものだが、煮物や大根おろしにも充分に使用できる、れっきとした大根である。
Mooli_ground 日本では大根1本を買うと持て余してしまうことも多かったが、イギリスの大根は小さいためすぐに使い切ることができ、重宝している。値段も、写真の300gのものが、0.5ポンド(約100円)とお手頃だ。
 

☆ムーリ??
 ”Japanese radish”(ジャパニーズ・ラディッシュ)や”white radish”(ホワイト・ラディッシュ)と言っても通じる場合があるが、大抵は、 ”mooli(ムーリ)”という名前で売られている。レシピなどでは、”daikon(ダイコン)” と呼ばれることも多い。
 ムーリとは、インドのヒンディ語やベンガル語で、大根(radish)を意味する言葉なのだとか。インド料理のアルムリマサラ(じゃがいもと大根のカレー)の「ムリ」である。
 

☆イギリス人にも浸透しつつある大根
Mooli_salad  スーパーに置かれているものの、典型的なイギリス料理に大根が使われることはない。未だに大根を知らないイギリス人も多いようだ。
 いつ頃イギリスに入ってきたのかは定かでないのだが、イギリスは、旧植民地のインドからの移住者が多く、インド料理の食材も多い。おそらく大根もその一つとしてイギリスに入ってきたのだろう。

 特に近年では、ヘルシーな料理として人気が高まりつつある日本料理とともに、大根の需要が増えているようだ。と言っても、和風の煮物にされることはなく、ラディッシュのように、生でサラダに使われたりしているようである。
 

Mooli_dish  我が家が購入したムーリはイタリア産。イギリスのスーパーで買った、インドの名前を持つ、イタリア産の大根。毎回、純日本風においしくいただいている。
 

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2006年9月25日 (月)

(か) ガガンボ CRANEFLY

☆秋の夜の招かれざる訪問者
Cranefly_2  イギリスの夏は、涼しく湿度も低いので過ごしやすい。クーラーや扇風機がなくても、夜中に暑くて目が覚めるということが殆どない。窓を開けていると涼しい夜風が入っているからだ。
 9月も同様で、残暑とは程遠い快適さだ。ただ、明かりを点けていると、決まって夜風とともに現れる訪問者がいる。ガガンボだ。
 

☆「蚊のお母さん」vs「鶴のような虫」
 ガガンボ。日本でも林や川原の草原などで時々見かける、あしの長い大きな蚊のような虫である。日本語の「ガガンボ」とは「蚊のお母さん」という意味だとか。

 私も、「刺さない大きな蚊」という認識しか持っていなかったのだが、実はこれ、ハエの仲間だそうだ。ハエ目ガガンボ科に属する。学名は、Tipula paludosa。
 イギリスでは、”cranefly(クレーンフライ)”と呼ばれている。”crane(クレーン)”とは、鶴や、クレーン車のクレーンのこと。幼虫は、”leatherjackets(レザージャケット、革のジャケット)”と呼ばれている。どちらも「ガガンボ」に劣らず、親子揃っていい名前だ。
 

☆蚊はいないけれど、ガガンボはウヨウヨ?
 イギリスには、ゴキブリ同様、蚊がいない。蛾はいるものの、日本ほどは多くないような気がする。夜に窓を開けていても、これらの虫が入ってくることはまずない。

Cranefly_light  しかし、ガガンボは、イギリスでも 300種以上いるメジャーな虫で、初夏から秋の夜に頻繁に出没する。成虫であるガガンボは、人を刺したりはしないし、食べ物に集ったりもしない。ただ明かりにつられてやって来て、その周りを飛び回ったり、壁にじっと留まっていたりという程度である。彼らが飛び回っているのは、交配と産卵のためだけである。産卵も草むらでおこなわれ、幼虫も土の中で根を食べて生育するため、人の害になることはない。

 しかし、体長3cmの虫が部屋の明かりの周りを飛び回るのは、あまり心地よいものではない。明かりを消した後も部屋に留まり、寝静まった寝室で突然ブンブン羽音をたてて、安眠を妨げることもある。だから、イギリスでもちょっとした厄介者として認識されているようだ。そして、その数のピークは、産卵の時期と同じ 9月。追い払っても、必ず1匹は家の中にガガンボが潜んでいるという感じだ。

 網戸を閉めたらいいじゃないかと思われる方もおられるかもしれないが、残念ながら、蚊のいないイギリスでは、網戸も普及していない。大きいガガンボでも入りたい放題だ。
 
 
☆非捕食者として活躍?
Cranefly_birds  人間からすれば、単なる厄介者でしかないのだけれど、ガガンボは、ちゃんと生態系で活躍している。鳥たちやコウモリの餌になっているのである。
 2005年のBBCニュースでは、地球の温暖化により、チドリの産卵の時期が早まりつつあり、その結果、将来的には、ヒナとその餌であるガガンボの時期が合わなくなり、チドリの数が減少するのではないかというマンチェスター大学の研究結果が報告されていた。そのBBCニュースはこちら(英語)。
 芝生に大量の鳥が集まっているのを9月の半ばに見かけたが、もしかして、これらの鳥たちも成虫だけでなく、ガガンボの幼虫をついばみにやってきたのだろうか。
 

☆あしながおじさん?
 クレーンフライや、レザージャケットなどの素敵な名前を持つガガンボだが、イギリスでは、もう一つ、愛称を持っている。”daddy-long-legs(ダディ・ロング・レッグ)”である。
 ”daddy-long-legs(ダディ・ロング・レッグ)”とは、アメリカの女流作家、ジーン・ウェブスター(Jean Webster)が書いた有名な児童文学作品「あしながおじさん」の原題でもある。ただ、この場合は、主人公のジュディが自分の後見人に付けたあだ名のもととなった虫は、ガガンボではなくて、あしの長いクモの一種(仲間)だそうだ。

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2006年7月31日 (月)

(す) 数独 SUDOKU

Sudoku_1 ☆イギリスで大流行、「スードク」
 こちらイギリスでは、数年前から”sudoku(すうどく)”というペンシルパズルが大流行している。

 「すうどく」。漢字で書くと、「数独」である。その名のとおり、日本の数字パズルで、9x9のマス目にタテ、ヨコ、3x3の区間の中に1~9までの”数”字を”独”り(一つ)だけ入れるというペンシルパズルである。
 

☆数独はいつから?
 「数独」という名前は、日本のパズル雑誌、二コリの商標登録で、1980年代(昭和50年代半ば)からあるそうである。ナンバープレースとも呼ばれている。
 2004年(平成16年)12月に、イギリスの有力紙、タイムズ(The times)に掲載されたのが、こちらイギリスでのブームのきっかけだそうだ。
 

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←これはゲームのようですが、イギリスの名探偵、シャーロック・ホームズの絵柄だったので。

 
Sudoku_man☆猫も杓子も、紳士も淑女も
 今や、こちらの新聞、雑誌には必ずといっていいほど数独が載っている。また、数独のパズル本がベストセラーになっている。つい最近も、ごく普通のある書店を覗いてみたら、ノンフィクションコーナーの2位、4位、6位を占めていた。猫も杓子も数独である。
 イギリス紳士風の人から若い女の子まで、電車や地下鉄でも数独片手に考え込んでいる姿をよく見かける。 
 

☆人気の理由は?
 それにしても、ここまでブームになるとは。問題用紙とペンさえあればどこでもできるという手軽さと、数字を並べるだけというシンプルさが、質素を好み、もともとクロスワードなどのペンシルパズルが大好きな国民に受けているのかもしれない。

 数独をするのに、難しい単語を知っている必要はないし、問題のレベルも様々なので、年齢を問わず誰にでもできるというのが、数独の魅力かもしれない。移動中の暇つぶしとして最高なのだと思う。
 ネット上でも、数独サイトがあるが、依然、数独本の人気は高い。また、イギリスに限らず、ヨーロッパの国々でも人気だそうである。でも、どうして、異国の地でだけ、こんなにブームなのだろう。
 

☆日本でよりも断然人気
 実は、私は昔から、この手のペンシルパズルが大好きで、当然、数独にもどっぷりはまったタイプである。しかし、私の周りの日本人達、親兄弟や友人達は、これに見向きもしなかった。

 一般的にみても、日本では、一部のファンを除いてはそれほど浸透しなかったように思う。この記事を読んで、数独の存在を知った人も少なからずいるのではないだろうか。

 携帯メールや電子ゲームが普及していなかった頃の日本でも、数独はそれほど流行っていなかったように思う。車内では、皆、同乗者と会話しているか、本や雑誌を読んでいるか、音楽を聴いているか、景色や吊り広告を見ながら考え事をしているか、寝ているか。いくら思い返してみても、鉛筆片手に小さな冊子を睨んでいた人の姿は浮かんでこない。

 国民性の違いなのだろうか。文化の違いなのだろうか。よくわからない。
 

  最近では、”Shogun Sudoku(将軍数独)”だの”Fundoku(フンドク?)”だの、いろんな数独系のペンシルパズルまで、広まっている。
 こちらのテレビのクイズ番組はシンプルで、文字の並び替え番組も多い。そのうち、数独のテレビ番組が開始されるのではないかといささか不安である。
 

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2006年7月24日 (月)

(も) もやし BEAN SPROUT

Bean_sprout_2  中華料理が普及しているからなのか、もやしもスーパーで簡単に入手できる野菜の1つである。

 一袋0.3~0.6ポンド(約60~120円)ぐらい。
 日本で出回っているもやしの種類は、しっかりとした太い緑豆もやし、関西地方で普及している細いブラックマッペもやし、そして韓国料理でよく使われる大豆もやしの3種だと思うが、こちらイギリスで出回っているのは、緑豆もやしのみのようだ。日本の緑豆もやし同様、加熱してもしなっとならず、歯ざわりがおいしい。
 

☆用途は焼きそばや野菜炒めのみ?
Bean_sprout_noodle  普及はしているものの、いわゆるイギリス料理や洋風の料理に使われることはなく、大抵、オリエンタル系、特に中華料理の炒め物(stir-fry)として食されているようである。
 細切りのにんじんやその他の野菜と一緒に袋詰めになっているものもある。もやしの隣に焼きそば麺が置かれていることも多い。

 イギリス人にとっては、もやしはおいしい野菜ではなくて、単なるヘルシーな食材、はやりのオリエンタル料理に使われる食材の1つにしか過ぎないのかもしれない。

Bean_sprout_stir_fry_1  とはいえ、我が家にとっては、もやしは手軽に日本の味を味わえる野菜の1つ。焼きそばや野菜炒め、ラーメンなどは、もやしがあるのとないのとでは大違いだし、もやしの味噌汁、おひたし、和え物もよく食卓にのぼる一品。

 
☆ビーン・スプラウト・ボーイ?

 ちなみに、もやしのように白くてひょろりとした軟弱な見かけの子供のことを、日本では「もやしっ子」と呼ぶが、英語に訳すると、”hothouse plant(ホットハウス・プラント、「温室育ちの繊細な人」”になるようだ。
 色白でひょろっとしたイギリスの若い男の子達を見ていると、”Bean sprout boy(ビーンスプラウト・ボーイ、「もやしっこ」の直訳、造語)”のほうが合っているような気がするけれど。
 

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2006年7月13日 (木)

(み) みかん [温州みかん] SATSUMA

 コタツにみかんは日本の冬の風物詩だが、後者、みかんはイギリスでも簡単に手に入る。それも一年中。みかんと言っても、オレンジではない。ちゃんとした温州みかんである。
 

Satsuma ☆みかんはサツマ
 Easy Peel Satsumas (楽に皮が剥ける、サツマ)と書いてあり、800gで0.8~1.2ポンド(約160~240円)ほど。安い。産地は南アフリカなど。味は日本の温州みかんと同じで、甘くておいしい。種もない。
 

☆どうして、「サツマ」?
 それにしても、どうして「サツマ(Satsuma)」という名前なのだろうと思って調べたら、明治時代の初期(1870年代の後半)に、アメリカの日本大使夫人が、薩摩(鹿児島県)で温州みかんの苗木を買って、故郷に送ったことから、そう呼ばれるらしい。アメリカ、アラバマ州にはこの温州みかんの名が付いた「サツマ」という町があるそうだ。
 

☆食べやすさが人気の秘訣
 いつイギリスにサツマが伝わったのかは定かでないが、サツマはこちらでもすっかり定着しており、人気の果物である。他のマンダリンに比べて皮がむきやすく種がないため、特に幼い子供に与える果物として最適と考えられているようだ。
 こちらでは、クリスマスの時に一般にタンジェリンをナッツやチョコと一緒に靴下に入れる習慣があるが、サツマを用いている人も多いとか。
 

☆イギリスは最大のみかん輸入国
 みかんの産地は日本でも愛媛や鹿児島といった暖かい地域であるように、寒い地方での栽培に向かない。イギリスの緯度は北海道と同じぐらいだから、サツマの栽培農家は年々減っており、今やイギリスは最大のサツマ(温州みかん)輸入国だそうである。
 Satsuma_and_clementine

☆サツマによく似たクレメンティーン
 ちなみに、右の写真は、サツマと、「とっても甘い 楽に皮が剥けるシトラス(extra sweet easy peel citrus)」という商品名のオレンジ。品種名は、”Fina Clementine(Clementina Fina)”だそうだ。

Satsuma_section_1 連れ合いは、サツマよりこっちのほうが好きだそうだ。中には種があるものもあるが、食べやすく、確かにおいしい。オレンジとみかんを足して割ったような爽やかな香りと甘さ。8個入りで1.5~2ポンド(約3~4百円)と、サツマよりちょっと割高だが、こちらもお奨め。
 

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2006年5月25日 (木)

(お) オクラ OKRA

Okra_2 ☆オクラは何語? 
 日本に古くからある野菜の殆どは、漢字で表すことができる。ニンジンは人参、キュウリは胡瓜、ゴボウは牛蒡、タケノコは筍、カボチャは南瓜といった具合に。ある日、ふと思った。オクラは何だっけ?御倉?御蔵?それとも憶良?

 オクラは漢字で表すことができない。日本には古く幕末にやってきている野菜だが、キャベツ(cabbege)などと同様に、「オクラ」は”Okra(オウクラ)”という英語である。海外では、「レディーズ・フィンガー(lady's finger、婦人の指)」とも呼ばれている。
 原産地はアフリカのエチオピア付近だと言われている。オクラとは、現地の言葉で、婦人の指(レディズ・フィンガー)をさすそうだ。
 アオイ科の一年生果菜で、夏野菜として知られている。
 

☆海外でのオクラの食べ方 
 日本ではおひたしにしたり、茹でたものを刻んで冷奴に乗せたり、和風で食されることが多いが、海を越えると、カレーやスープに入っていたり、シチューになっていたり。インド料理、中東料理、カリブ料理、南米料理など、様々な料理で使われている。特にアメリカ、ルイジアナ州の郷土料理であるガンボはオクラ料理として有名である。ガンボとはフランス語でオクラのことだそうだ。Okra_dish_1

 アメリカではかなりポピュラーな野菜だが、実は、ここイギリスではそれほどには普及していない。とはいえ、大抵どこのスーパーでもオクラを手に入れることができる。こちらでは、ガンボのほか、炒めてトマトソースをかけるという食べ方が比較的よくされているようだ。
 

☆オクラのねばねばは?
 オクラといえば、ねばねばが特徴的だが、これは多糖類のペクチンや、納豆や山芋にも含まれる糖たんぱく質のムチンなどによるものである。これらのねばねばは、消化を助けたり、コレステロールを減らす作用があるとか。

 日本にいる時は、ねばねばコンビ、ねばねばトリオがしばしば食卓に登場したものだ。しかし、こちらのやまいも、ヤムは粘性を失うほど加熱しないと食べれないし、納豆はロンドンなどにある日本食材店に行かないとなかなか手に入らない。なめこも見かけないし、現在、我が家にとって、ねばねばの頼みの綱はオクラだけである。
 

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2006年5月18日 (木)

(う) 薄焼きせんべい RICE CRACKER

☆薄焼きせんべいを探して 
 日本で亀田製菓の薄焼きせんべい「サラダうす焼」をよく食べていた。米菓全般が大好きなのだが、この薄焼きせんべいはの味がしっかりとしているのに安価でどこにでも売っているため、大のお気に入りだった。私が好きなのはサラダ味。

亀田製菓 おやつパック サラダうす焼←亀田製菓 おやつパックサラダうす焼(楽天市場)

 こちらに来てからも時々食べたくなる。日本から送ってもらったり、ロンドンのジャパンセンターで購入したりしていたのだが、日本で買うと1パック 130円ほどのものが、こちらでは2ポンド(約400円)、おまけに遥々ロンドンにまで行かないと手に入らない。
 日本で買ったものを送ってもらっても送料込みで1パックあたり 350円ほどかかる。手軽なスナックとして頻繁に買うことはできないし、自分で作るのもなかなか難しそうだ。

 近くのスーパーで同じようなものがないかと探したところ、Jacob'sというオリエンタル食品会社からそれらしきものが出ていた。購入して試したところ、・・・酸っぱい! まるでポテトチップスのサワーオニオンのように、が利いていた。他にはスパイシー系のものしかない。厚みがあるため、歯ざわりも日本の薄焼きせんべいとはちょっと違う感じ。

 ごく普通の塩味だけの薄焼きせんべいはこの国では受けないのだろうかとがっかりしていたが、ミスター・サトウ(Mr. Sato)に出会ってから、私の英国薄焼きせんべい事情はすっかり変わってしまった。
 

Rice_cracker_mrsato_2 ☆本場のせんべい、ミスターサトウ 
 ミスター・サトウといっても、人ではない。薄焼きせんべいの名前である。実際は、”Mr.Sato's authentic rice crackers、直訳「サトウ氏が作った本場のせんべい」”という商品名で、 SAKATA(サカタ)というオーストラリアのメーカーから出ている。

 「サトウ」に「サカタ」? 2つとも明らかに日本の名前なのに、オーストラリア製。どうなってるんだろうと思って調べたところ、山形県の「酒田(サカタ)」市に本社をもつ酒田米菓株式会社というのがあり、そこが元となっていることがわかった。

 酒田米菓株式会社は、代表取締役が「佐藤(サトウ)」さんで、創業は昭和26年(1951年)。もともとは米屋だった佐藤兄弟が、欧風せんべいのサラダ味をもとに庄内米を使って薄いおせんべいを作ったのが始まりだったそうである。
 つまり、名前のとおり、ミスター・サトウは、れっきとした本場(authentic)のおせんべいというわけ。道理でちゃんとの味がするわけだ。

 平成6年(1994年)、オーストラリアに、サカタ・ライススナック・オーストラリア社(Sakata Rice Snacks Australia PTY LTD)という現地法人ができ、そこからオーストラリア国内はもとより、アメリカ、カナダ、イギリスをはじめとする15ヵ国以上の国に輸出され、広まっているそうである。

 もちろん、オーストラリア社のものはオーストラリア産のから出来ている。個人的には亀田の薄焼きのほうがより香ばしくて好きなのだが、このオーストラリア産の薄焼きも十分においしい。ついつい手が出てしまう。もうミスター・サトウなしではイギリス生活をおくれないほどである。

Rice_cracker_variety  このミスター・サトウ、普通の塩味(original、オリジナル= plain)のほかに、のり味(sea weeds)、ゴマしょうゆ味(soy& black sesame)、胡椒味(pepper)などがある。オーストラリアではバーベキュー味やてりやき味といったものもあるらしい。

 肝心なミスター・サトウのお値段だが、通常1パック1.18ポンド(約240円)。時々、0.98ポンド(約200円)で売っている。日本のものよりは高いが、通貨の価値が違うためか、相対的に物価が高いこの国イギリスではお手頃、お値打ち品なのではないだろうか。
 

☆スーパーブランドの薄焼きせんべいも Rice_cracker_super
 ミスター・サトウの売れ行きがいいからなのだろうか、こちらのスーパーのテスコ(Tesco)も自社ブランドの薄焼きせんべいを販売している。
 売りは、味というよりも、「グルテンフリーで、油で揚げていません(gluten free, baked not fried)」ということらしい。チーズ味やバーベキュー味で、パッケージには、「ディップに(サルサソースなどに漬けて食べるのに)最適」とある。何かがちょっと違う感じ。
 

(注) この記事を書いた2006年1月現在は、ミスター・サトウの塩味が常時店頭にあったのですが、ここのところ、塩味のみ見かけません。一時的なものなのか、店舗によるのかは不明です。
 

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