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2008年5月12日 (月)

(ふ) 踏切 [ふみきり] LEVEL CROSSING

☆踏切が少ないイギリス
Level_crossing_sign  イギリスに住み始めてだいぶ経ってから、今まで踏切を渡ったことがないことに気が付いた。我が町にも列車が通っているので、何度も線路を渡っているが、どの場合も陸橋だ。
 ロンドンや他の町に行く際も列車を使うことが多いが、車窓の景色に踏切(踏み切り)を見た憶えもないし、踏切特有のカンカンカンという警報を聞いた記憶もない。

 もちろんイギリスにも踏切はあるのだが、数は少なく、さらに年々減っているようだ。イギリスの鉄道安全基準連盟(RSSB)によれば、2006年5月の時点でイギリスの踏切の数は7674箇所。日本は大体3万5千箇所だそうだから、日本の4、5分の1の数である。
 

☆遮断機がない?
 そして、日本と決定的に異なるのが、その踏切の種類だ。

Level_crossing_passive  日本では、自動遮断機などが設置されている第1種の踏切が殆ど(8割り以上)だそうだ。
 それに対して、イギリスでは、警報機が設置されている踏切(active crossing)の数は 2006年時点で1623箇所。全体の約2割だ。残り6051箇所(8割)は、自動遮断機も警報機も設置されていない踏切(passive crossing)。

 つまり、日本のほぼ逆となっている。また、警報機付きの踏切でも、遮断機がついていないものも数多くあるそうだ。
 

☆事故の確率は日本より少ない?
Level_crossing_train  自動遮断機も警報機も付いていないものが殆どだなんて、さぞかし、事故が多いのではないかと思われるかもしれない。

 確かに、事故は起こっている。大抵(95%)は、通行者側の問題のようだ。テレビのCMでも、踏切事故の恐ろしさを伝えて、事故防止を呼びかけるものが、しばしば放映されていた。 ご覧になりたい方は、Network railのこのサイトから映像をダウンロードすることができます(英語)。

 また例えば、2004年11月にイングランド南西の小さな村Ufton Nervetで起こった踏切事故をご存知の方もおられるかもしれない。踏切に入ったと列車が衝突して、双方の運転手を含む7人の人が亡くなり、100人以上の乗客が負傷した大事故である。

 しかし、鉄道安全基準連盟(RSSB)の報告(統計)によると、年間の踏切事故件数は18件程度。日本では400件を超えるそうだから、日本の20分の1の割合だ。
 もちろん、国によって事故の基準や報告率が違うかもしれないので、そのまま鵜呑みにすることはできないが、踏切箇所数の差(日本の4、5分の1)を割り引いても、イギリスの踏切の事故数は日本に比べてかなり少ないといえるのではないだろうか。
 

☆踏切の代わりの陸橋
Level_crossing_bridge  実際、交通量の多いところでは、皆、陸橋になっている。陸橋といっても、橋を渡るのは列車ではなく、人や車のほう。長い直線のスロープになった橋で、渡っている側からは普通の道路と見分けのつかないほど大きなものもある。

 日本も、昭和35年あたりは、今のイギリスの踏切と同じように、大半(8割以上)の踏切が自動遮断機も警報機もない第4種のものだったそうだ。
 事故防止策として、日本では自動遮断機付きの踏切に切り替えていったのに対して、イギリスでは踏切そのものを廃止して陸橋(road bridge)に作り変えていったという感じだろうか。

 この陸橋は、長いスロープになっているので、付近にかなりの土地を要する。また、通行者にとっても遠回りになり、急な長い坂を上り下りしなければならない。しかし、昨今の日本の「開かずの踏切」問題を考えると、列車も人も車も待たずに同時に通れるイギリスの”陸橋型の踏切システム”は、なかなかいいシステムなのかもしれない。
 スロープは確かにきついが、山と海に囲まれた日本では、さほど珍しくない勾配ではないだろうか。

 この陸橋型の踏切システムにしろ、ラウンドアバウトにしろ、待つのが苦にならないイギリスの人達よりも、時間厳守で待たされることを嫌う日本の人達にこそ、便利さを味わってほしい道路設備のように思うのだが、どうだろうか。
 

☆一時停止しないでください!
 ちなみに、イギリスで数少ない本物の踏切を渡る機会があるかもしれない方に、一言ご忠告を。「踏切では一時停止しないでください。」

 車の運転の際、日本では踏切で一時停止が義務付けられているが、イギリスではそのような規律はない。一時停止すると後ろから追突されるので、要注意だ。
 

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