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2007年9月 6日 (木)

(と) 土足 WITH SHOES

 よく知られていることだが、こちらイギリス、欧米は土足文化である。家の中も靴で入る。ソファにも靴のまま寝転ぶ。
 

☆靴を脱ぐのはイギリス人には酷?
 うちの家は、夫婦ともに日本人なので、土足厳禁。靴は玄関ドアの外で脱ぐ。友人、知人などの来客やインスペクションにやってきた家の管理人、そして、ボイラーや水道管などの修理工の人にも靴を脱いでもらう。

 我が家の訪問者は皆、「日本の文化を尊重してるから、構わないよ。」と言って、躊躇わずに脱いでくれる。
 しかし、イギリスの女性は靴まで計算してコーディネートしていることが多い。だから、強制的に靴を脱いでもらうというのは失礼にあたる行為なのかもしれない。

 女性だけでなく男性も、突然靴下を見られて恥ずかしい思いをすることもあるかもしれない。アメリカのブッシュ大統領が金閣寺を訪問して靴を脱ぐ際に、靴下に穴が開いていないか夫人に尋ねたという冗談話があるほど。
 

☆土足を前提とした家の作り
 それでも、うちは土足厳禁。来客たちには申し訳ないが、解禁は考えられない。
 他の在英の日本人はどうかというと、やはり多くは土足厳禁で暮らしているようだ。

Photo_2  しかし、イギリスのの玄関は日本のような「あがりかまち」や「たたき」がなく、段になっていない。そのため、日本での暮らしのように土足の境をきっちりと区切ることは難しく、皆、玄関を入ったところを靴の履き替え場所としているようだ。

 我が家は、集合住宅ということもあり、玄関の前で靴を脱ぐことにしている。つまり、玄関ドアの内側は全て土足厳禁。
 しかし、イギリスの家の扉は、日本のように外側にではなく、内側に開く場合が殆ど。だから、開閉時に外の床のホコリが入ってきやすいように思う。土足厳禁にしていても、入り口付近の床を拭くと雑巾がかなり黒くなる。

 また、イギリスの家はほぼ全面じゅうたんが敷いてあることが多く、先住人はまず土足。入居前にカーペットクリーニングが行われるのが基本だが、経験上、あまりきれいにはなっていないように思う。
 そして、家具付きの家の場合は、備え付けの家具も当然土足の状態で使われていたことを考慮しなければならないだろう。イスなどの脚の裏まできれいに掃除する必要があるかもしれない。

 こんなわけだから、イギリスの家で、日本のように完全に土足厳禁で暮らすのは、かなりの苦労を要することのように思う。With_shoes_train
 

☆電車の中でも
 土足文化なのは、何も家の中だけでないようだ。

 電車でも座席の上に靴のまま足を投げ出す人が多い。向かい席が空いているとそのまま足を乗せている姿をよく見かける。日本では、そんなことをするのは行儀の悪い男性ぐらいではないだろうか。しかし、イギリスでは女性の姿もよく見かけるし、さほど皆気にしていないようだ。

With_shoes_sign 地下鉄などの列車の中には、向かいの席の上に足を乗せないよう注意を促したラベルが貼られている。しかし、これは、座席を土足で汚すことよりも、むしろ、座席をふさいで他の人を座れなくすることに対して注意しているものなのだろう。

 中には脱いだ靴を座席に置いている人もいる。また、娘が靴をはいた足を、向かいに座っている父親の膝の上に置いていたのを目撃したこともある。もちろん、父親も傍らの母親も咎めることはなかった。日本では全くありえない光景。
 
 

☆靴を脱ぐ家庭もある??
Photo_3  こちらの人に、日本の家の土足厳禁の話をすると、中には、「うちも家の中では靴を脱いでるのよ。」と言う人もいる。靴を脱いで、スリッパを履いたり、靴下や裸足で過ごしたりしているそうだ。スリッパも当然普及しており、洗濯機で丸洗いできるものも数多く売られている。

 しかし、実際は日本のような完全な土足厳禁ではなく、一時的に靴を脱いでいるだけのことも多い。部屋の中の同じ場所で靴を脱いでスリッパに履き替えたり、時には、スリッパや裸足の人と靴を履いている人が混在していたり。
 衛生観念からではなく、単なる個人のリラックスのために脱いでいるだけのようだ。

 土足が基本であるため、当然、トイレでスリッパを履きかえるという習慣もないようだ。
 
 

 文化の違いとして理解したいものの、こればかりは、なかなかいつまで経っても馴染めないものの一つだったりする。

 ちなみに、土足の英語は、”with one's shoes on”だそうだ。土足禁止の観念がないだけあって、長い言葉だ。それとも、もっと相応しい単語があるのだろうか。

 
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コメント

アメリカにいた時に、
トレーラーハウスに住んでいましたが、
やはり土足禁止にしてました。
家の中を土足で生活するのはやはり抵抗がありますね。
もっとも人が来ることはほとんどなかったので、
自分のためだけのルールでしたがw
土禁はお風呂同様、
日本人は譲れない方が多いのではないでしょうか。

投稿: KAZU | 2007年9月 7日 (金) 22時49分

ろっきーさんの好きな映画「フェイク」の主人公が
靴にナイフ(か拳銃)をかくしていて、
和食屋で、靴をぬげ、といわれて
「靴は脱げない!日本は国の敵!」みたいなことをいってたのを
思い出しました。

でも自宅はともかく、電車で土足をあげるのはちょっと。。。
それと、小さなおこさんがハイハイするようになったらどうしてるんでしょうか?

それにしても、土足禁止文化を理解してもらうのは大変そうですね。

投稿: ぱんちゃん | 2007年9月 8日 (土) 18時16分

KAZUさん、コメントありがとうございます。

なんと、あちらでは、トレーラーハウスにお住まいだったんですね!
イギリスでは、キャンピングカーはよく見かけますが、
トレーラーハウスは殆ど見かけないです。
運河のボートハウスといい、ちょっぴり憧れだったりしますw

おっしゃるとおり、お風呂の奮闘話もよく耳にします。
そのうち、記事にしますので、楽しみになさってくださいね。


投稿: ろっきぃ(管理人) | 2007年9月 9日 (日) 20時41分

ぱんちゃん、コメントありがとうございます。

その映画、昔に一度観ただけなので、主人公の個性的な演技以外は
あまり記憶がないんですが(笑)、そんなシーンがあったんですね~。
日本の土足厳禁の知名度は結構高いのかもしれませんね。
とても参考になりました。

電車での土足、私も最初は、ぎょっとしましたw
敷物持参を考えたこともありましたよw
列車などでは、混雑時に床に座っている人もよく見かけます。
床がじゅうたん敷きなので、座りやすいのかもしれませんね。

赤ん坊のために一時的や部分的に家を土足厳禁にされている方も
いるようですよ。ただ、本文にあるように、日本のような完全な
土足厳禁にはなっていないと思います。

知人のイギリス人女性は、外出時、地面に落ちたおやつはそのまま破棄し、
ベビーカーの足置きに落ちたものは拾って、子供に与えていました。
ただ、そのお子さん、いつも地面を歩いた靴のままベビーカーに
乗せられていました。
ある意味、日本の「3秒ルール」に近いかもしれませんねw

投稿: ろっきぃ(管理人) | 2007年9月 9日 (日) 20時45分

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