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2007年9月10日 (月)

(な) ナス [茄子] AUBERGINE

 「秋茄子嫁に食わせるな」、「一富士二鷹三茄子」、「瓜のつるに茄子はならぬ」といった慣用句から、盆のナスの牛を供えて先祖の霊を迎える習慣まで、日本人とナスとの関わりは深いように思う。
 しかし、イギリスでは、ナスは300年ほど前に入ってきた比較的新しい野菜である。

Aubergine_dish  ナスの原産はインド。イギリスには、温暖な地中海の料理とともに伝わってきたそうだ。そのため、典型的なイギリス料理で使われることはあまりないようだ。
 例えば、南フランス、プロヴァンス地方の料理として有名なラタトゥイユ(ratatouille)や、ギリシャの伝統料理であるムサカ(moussaka)、トルコのイマームバユルドゥ(imam bayildi)、そして、ナスのカレーなどの、地中海料理やエスニック料理に使われたりしている。

 イギリスでも一応夏の野菜に分類されているが、だいたい一年中出回っているように思う。
 

☆大きくヘタが緑色
Aubergine  一目でナスと分かるものの、イギリスのナスは日本のナスとかなり異なっている。

 まず、大きさが、日本のナスの2倍か3倍ほど。とても大きい。
 ちなみに、イギリスのキュウリも日本の倍ぐらいの大きさ。むろん、イギリスには盆の習慣はないが、仮にあったとしても、ジャンボサイズのキュウリの馬とナスの牛に、体格の大きいイギリス人も安心かもしれないなんて思ってしまう。

 そして、日本のナスはヘタが紫色だが、イギリスのは、アメリカで栽培されている米ナス(ベイナス)と同じ緑色。Aubergine_inside
 

☆卵型の植物ではなく、風を癒す植物??
 アメリカの米ナスは、エッグプラント(egg plant)と呼ばれるだけあって、のような形をしている。しかし、イギリスのナスは米ナスほどは丸くなく、日本の長卵型ナス(中長ナス)を太く大きくしたような感じ。

 そして、「エッグプラント」ではなく「オウバージーン(aubergine)」と呼ばれている。これは、フランス語の”aubergine(オベルジーヌ)”から来ているようだ。さらに元を辿れば、アラビア語の”al-badinjan (アル・バーディンジャン?)”となり、インドのサンスクリット語の”vatin-gana(ヴァチンガーナ??)”となるそうだ。肝心の意味だが、サンスクリット語で「風を癒す植物」というという説がある。
 

☆和食にもOK
Aubergine_tempura  大きいだけあって、皮も多少厚く、中身も少し硬いように思うが、日本のものと同じように調理することができる。
 味の違いもさほど感じられなかった。煮びたしや、焼きナス、天ぷらなどにしても、どれも遜色なくおいしかったように思う。
 

☆種類---日本のナスで田楽を作ることも・・・
Aubergine_streak_2  大きさはほぼ同じで、色が薄紫と白の斑になったものもよく見かける。
 また、大きいものに比べると数は少ないが、日本と同じような小さく丸い「小なす」も店頭に置かれている。ごくたまにだが、真っ白なものや、日本の長ナスのように細いものも見かける。
 
 細いものは、日本のに比べると色が薄いようだが、ジャパニーズ・オウバージーン(Japanese aubergine)、チャイニーズ・オウバージーン(Chinese aubergine)と呼ばれることがあり、炒め物などに使われたりしているようだ。

 BBCの料理サイトでは、この「日本ナス」を使った味噌田楽のレシピまで紹介されていた。名前は”Grilled aubergines with miso”。直訳すると、「味噌ダレの焼きナス」だが、ちゃんと素揚げされたナスに、みりんやしょうゆ、しょうがの摩り下ろしを加えた味噌が塗られ、焼かれていた。
 そのレシピ(動画)をご覧になりたい方はこちらのBBC Foodのサイトをご覧ください(英語)。
 (注)ご覧になるには、お手持ちのコンピューターにFlash Playerがインストールされている必要があり、たどりつくまでの道のりがかなり長いです。「Vegetable」の写真→左の「Recipe」→「Grilled aubergines with miso」をクリックすると、動画が始まります。

 
Aubergine_grilled  日本の食生活がすっかり西洋化したように、イギリスの食生活も、ゆっくりだが変化しつつあるのかもしれない。
 イギリス人が紹介するナスの味噌田楽のレシピに触発されて、我が家の食卓にナスが上ったのは言うまでもない。

ー最終更新日 16/Sep/2007ー

 
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コメント

お恥ずかしい話が、米ナスはコメナスまたはよねなすと読むとおもっていました。

大きなナスで牛をつくるには、割り箸がいりそうですね。
イギリスでは、割り箸ってありますか?

最近、欧米からのお客さんがわりと上手にお箸を使っているのを目にします。

ろっきーさんのうちでは、お箸は日本製のものですか?
市販されていますか?

なすから脱線してしまいましたが、今日焼いたナスに八町味噌をかけてたべました。
パスタに入れてもおいしいですね。

食感がよいだけで、あまり栄養価はないときいたことがあります。

あと、なすの浅漬けはおいしいですね。

とりとめなくなってしまいました。

投稿: ぱんちゃん | 2007年9月12日 (水) 21時45分

我家のナスも、そろそろ終焉を迎えそうです。
今年もナスには家計を支えていただきましたw
イギリスにも田楽があるとのことですが、
独自の食べ方ってありますか?

記事と関係ありませんが、今日ルバーブの種を播きました。
絵袋の種ですが中身は5粒しか入っていませんでしたw

投稿: KAZU | 2007年9月16日 (日) 21時46分

ぱんちゃん、コメントありがとうございます。
(返事が遅くなり、すみませんでした。)

よねなす・・・和風な響きがいいですねw

割り箸は、一般的には普及していませんが、日本食の店で
出されたりしていますね。
オリエンタル食材店に行けば購入できるようですよ。

八丁味噌はナスとよく合いますよね~。
うちも今回のナス田楽は、帰国時にもらった八丁味噌と
イギリスで買った普通の田舎味噌を使いました。
(写真をアップしましたのでよかったらご覧ください。)
イギリスで出回っている味噌については、また
別の記事でご紹介しますので、どうぞお楽しみに。

投稿: ろっきぃ(管理人) | 2007年9月17日 (月) 02時17分

KAZUさん、コメントありがとうございます。

やはりイギリスでは、ナスはヨーロッパから
最近もたらされた野菜という感覚が強いようで、
独自の食べ方は殆どないような気がします。
せいぜい、グリルといったところでしょうか。

田楽は、日本の料理として紹介されていました。
基本に忠実で、日本人でも満足できそうなレシピでしたが、
はたして、こちらの人の食生活に合うのか
(ご飯のおかずとして以外に振舞うことができるのか)
甚だ疑問ですw

ルバーブ、5粒とは真剣勝負ですねw
生長記録を楽しみにしていますね。

投稿: ろっきぃ(管理人) | 2007年9月17日 (月) 02時36分

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