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2007年4月23日 (月)

(え) エルサレムアーティチョーク JERUSALEM ARTICHOKE

Jerusalem_artichoke_package  いつものようにスーパーに買い物に行くと、もれなく1個(Buy one get one)の値引き札のついている不思議な野菜を見つけた。名前は、”Jerusalem artichoke(エルサレム・アーティチョーク)”。

 枝分かれのない生姜(しょうが)のような、色の付いていない小さなさつまいものようなものが7~8個入って、1パック、285g 0.99ポンド(約200円)。もれなく1個なので、1パックあたり100円。なんだかよくわからないままに、とりあえず、買い物カートに放りこんだ。

 アーティチョークと名が付いているものの、明らかに見かけはアーティチョークのそれとは異なる。アーティチョークは花の部分を食べるのに対して、この野菜の場合は根の部分のようだ。

 パッケージには、甘くてナッツのような香り(sweet, nutty flavour)と書いてあるだけ。さっぱり食べ方もわからないので、とりあえず、調べてみた。
 

☆名は体を表さず?--エルサレム産のアーティチョークではありません
Jerusalem_artichoke  「エルサレム・アーティチョーク」と名がついているが、この野菜、三大宗教のイスラム教、キリスト教、そしてユダヤ教の聖地であるエルサレムとも全く何も関係がなく、おまけに、アーティチョークの根の部分でもない。

 アーティチョークは、キク科のチョウセンアザミ属、チョウセンアザミ種。学名Cynara scolymus。それに対して、エルサレムアーティチョークは、キク科のヒマワリ属、キクイモ種。学名はHelianthus tuberosus。
 同じキク科だが別の種に分類される全く赤の他人。言ってみれば、ゴボウ(キク科ゴボウ属)とレタス(キク科アキノゲシ属)ほど違うのである。。

 ヒマワリ属だけあって、小さい向日葵のようなコスモスのような花を咲かせるようだ。食べる部分は、正確に言うと、根ではなく、ジャガイモやサトイモと同じく、地下茎が肥大した塊茎の部分。
 

☆生でもおいしい芋
Jerusalem_artichoke_soup  エルサレム・アーティチョークは、他の芋のように、焼いても、茹でても、揚げても、蒸し器で蒸したりしてもいいそうだ。イギリスでは、一般的に、茹でたものをつぶしてクリームスープにされることが多いようだ。
 実際、コンソメの野菜スープに、エルサレムアーティチョークを加えてみたが、びっくりするほど野菜の自然な甘みが加わった美味しいスープになっていた。

 また、うれしいのは、生でも食べれること。おろし金などでおろした生のものをサラダに加えてもいいそうだ。
 我が家も早速、生で食べてみた。連合いの一言で、長いもの拍子切り風にということになった。日本では長いもの拍子切りがよく食卓にのぼったが、こちらの山芋、ヤムは生食できないので、あのシャキシャキした食感とご無沙汰していたからだ。

Jerisalem_artichoke_salad  残念ながら、エルサレムアーティチョークには、山芋のようなねばねばはない。しかし、シャキシャキした歯ざわりと生でもほんのり甘いクセのない味は、長いもの拍子切りとは一味違った美味しさだった。オクラと和えると、ねばねばとシャキシャキを味わえて、まさに長いもサラダ風。
 千切りのニンジンスウィードと共に軽く湯通しして、ごぼうサラダ風にしても、歯ざわりが生きていたように思う。

 アーティチョークと名が付いたのは、ラディッシュとアーティチョークのの中間のような味わいだからだそうだ。
 

☆ダイエットに効果的な芋??
 イギリスに住む日本人にとっては、生で食べれる芋というだけで充分ありがたい野菜なのだが、エルサレムアーティチョークのよさはそれだけでない。

 イヌリンという食物繊維が多く含まれているのだ。その他、イヌリンを多く含むものは、ゴボウ(burdock)、タンポポ(dandelion)、アザミ(thistle)、チコリ(chicory)など。どれも同じキク科の植物で、イギリスでももちろん、日本でもはやりのデトックス(detox)食品のオンパレードだ。
 中でも、エルサレム・アーティチョークは一番多くイヌリンを含むといわれている。

 イヌリンとは、グルコースにフルクトース(果糖)が20~30分子結合した多糖類。水によく溶けるのだが、他の食物繊維と同様、人が持っている消化酵素では消化吸収することができない。
 だから、糖類を多く含む芋であるけれど、食べても血糖値が上昇せず、低カロリー。
 血糖値を上げないことから、糖尿病患者の食餌としても期待されているようだ。
 また、一部では、血糖値をあげない、つまり、インシュリンの分泌量を上げないことから、脂肪を燃焼させる低インシュリンダイエットの効果があるとまで言われている。ダイエット効果の真偽のほどは定かではないが。

 また、イヌリンは、腸内で分解されて、フルクトオリゴ糖になる。これは、ビフィズス菌などの腸内の善玉菌の餌となり、腸内環境を整える働きがあるそうだ。つまり、便秘にもいいというわけ。さらに、カルシウムやマグネシウムなどの吸収を促進する働きもあると言われている。
 

☆どうしてエルサレム?
 エルサレム・アーティチョークは、北アメリカ原産。アメリカの先住民族が栽培していたのを、イギリスの探検家であり、エリザベス女王(1世)の廷臣(ていしん)である、作家、詩人のウォールター・ローリー卿(Sir. Walter Raleigh)が1585年(天正13年)に見つけたと言われている。実際にヨーロッパにもたらされたのは、17世紀の初め、フランス人の探検家、地理学者であるサミュエル・デ・シャンプラン(Samuel de Champlain)の功績によるもののようだが。

 アメリカ先住民には、現地の言葉で「太陽の根(sun root)」と呼ばれていたこの野菜。どこから「エルサレム」という異国の地名が付いたのだろうか。

 一説には、元の言葉の意味が間違って解釈されたために、こう呼ばれるようになったと言われている。
 「エルサレム」と私達日本人は呼ぶが、英語では”Jerusalem(ジュルーサラム)”と発音される。ヨーロッパに導入された当初、この野菜は、「ひまわり(sunflower)」を意味するイタリア語”Girasole(ジルーサウル)”と呼ばれいたとされており、「ジルーサウル(Girasole)」が「ジュルーサラム(Jerusalem)」と聞き間違えられ、現在の名前となったのだとか。
 

☆日本では、「菊芋」、「糖尿芋」
 アメリカで見つかり、ヨーロッパにもたらされたエルサレム・アーティチョークだが、実は日本でも栽培されている。それも、江戸時代の末期から。和名は、菊芋(キクイモ)。
 前述のように、血糖値を下げる効果があることから、地域によっては糖尿芋と呼ばれたりもするらしい。

 現在、どれぐらい日本で広まっているのかはよくわからないのだが、お見かけの際は是非一度お試しを。

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