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2007年4月16日 (月)

(ひ) 表札 HOUSE NAME PLATE

☆迷ってしまう理由
 パーティーや食事などで、人のに招かれることが時々ある。
 招待の紙に地図を載せている人もいるし、イギリスの家の住所は日本のような区画名(町名)ではなく、通りの名前で決められているので、郵便番号と通りの名前さえ分かれば、市販の地図やインターネット上の地図を使って簡単に大体の位置を割り出すことができる。
 それにもかかわらず、どの人も招待先の家付近、ほんの数十メートル半径の範囲で右往左往するはめになる。
 イギリスの家には表札が「ない」からだ。
 

☆住人の名が載っていない
 日本の家の場合、番地札とともに、その家の主の名前が記された表札が家の門や扉の目立つ位置に掲げられている。例えば、「田中」とか「田中太郎」といったように。家族全員の名前まで載っている家も少なくない。ペットの名前まで書かれているものもある。だから、自己紹介されていなくても、その家の住人の名前を簡単に知ることができる。

 それに対して、イギリスにはそういった表札がない。まず、住んでいる人の名前を家の表に記す習慣がない。家の表に掲げられているのは、屋号(部屋番号)だけ。通りの名前すら載っていない。
 郵便物は、人の名前ではなくて、家の住所(部屋番号)宛てに届けられる。だから、住所はあっているのだが、受取人の名前が違う郵便物が投函されていることもしばしば。

 他の欧米諸国でも屋号(部屋番号)のみ掲げるのが通常である。「23」や「108」といった感じだ。日本語の「表札」という言葉を和英辞書で引くと、”nameplate(ネームプレート)”と書かれているが、”numberplate(ナンバープレート)”という表現のほうが、欧米の人にとって分かりやすくていいのかもしれない。ナンバープレートと混同しやすい場合は、”doorplate(ドアプレート)”のほうがいいのかもしれないが。

 
☆表札が見つからない理由は?
 しかし、他の欧米諸国の人ですら、イギリスには表札がないと言う。
  正確に言うと、イギリスの家にも、ちゃんと表札(屋号札・部屋番号札)が付いているのだが、とても分かりにくいのだ。

House_name_plate_where  日本と違い、こちらの表札は家の門についていることはまれで、大抵、家のドア付近に付いている。そして、イギリスの場合は、故意にやっているといわんばかりに、見えにくい場所に設置されていたり、垣根や庭木に隠されていたりすることが多々あるのだ。
 おまけに、隣り合った家でも番号が連番になっておらず、道の反対側の離れたところに続き番号の家があったりする。

 だから、初めてその家を訪れる客は、表札を確認するために、一軒一軒、扉の近くまで寄って、まるで不審者のように覗き込まなくてはならない。小心者の私は、閑静な住宅街などでは、「怪しい東洋人がうろついている。」なんて通報されやしないかと、冷や冷やしてしまう。

 それにしても、どうしてわざわざ分かりにくくするのか。それは、イギリス人の家に対する考え方に表れているような気がする。”An Englishman's house is his  castle.「イギリス人*の家は城である。」”という諺があるように、イギリス人はとても家庭や私生活(プライベート)を重視する。見知らぬ人には、名前はおろか、屋号だって教えたくないのかもしれない。(注)正確には”Englishman”は、「イギリス人」全体を指す言葉ではなく、「イングランド人」を指す言葉です。詳しくは、本ブログの「(い)イギリス -国名-」の記事をご覧ください。

 
☆人の名ではなく、家の名?
House_name_plate_house_name 家はその人にとっての城だから、とても大切にされる。家自身に名前がついているものも多々あり、”○○ cottage”や”XX house”という名の表札をたまに見かける。こちらでは、ネームプレートは「住んでいる人の名前」ではなく、「家(建物)の名前」を表す言葉なのだろう。
 この点、家を知られたくないのか、知ってほしいのか、イギリス人の感覚はとても難しい。
 

☆家が見つからないときの解決法?
 さて、知人宅のパーティーに初めて呼ばれた時に、その家を簡単に見つけるにはどうしたらいいのか?

 パーティーをしてそうな雰囲気の家を探すのも一つの手だが、案外これはうまくいかない。イギリスの家は縦に長く、大抵のパーティーは家の奥か裏庭で開かれている。また、ろうそくの明かりでパーティーをおこなっていることもよくある。通りからは寝静まったように見えるその奥でパーティーが開かれている場合が多いからである。

 毎回迷った挙句、うちが体得(?)した方法は、1時間近く遅れて到着し、自分達と同じように周りをうろうろしている人達を見つけ、その人達の後について行くか、やたら家の前に自転車や車が停まっている家を見つけるかというもの。呼び鈴を押す直前にさりげに屋号を確認すれば万全である。多分。
 

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