« (か) ガソリンスタンド PETROL STATION | トップページ | 1周年のご挨拶 »

2007年3月 1日 (木)

(き) キドニー KIDNEY

 スーパーで、レバーの隣に豚のキドニー(kidney、腎臓)が売っていた。レバーは既に試していて、日本の豚レバーと同様においしく食べれたので、今度はキドニーを試してみることにした。値段はかなり安い。ステーキ肉ほどの大きさのが二つ入っていて0.8ポンド(約160円)だった。
 

☆豆の形の臓物
Kidney_pork  キドニーなんて日本でも今まで使ったことがなかったので調べたら、豚のものは「豚マメ」と呼ばれ、中華料理でよく使われている食材だそうだ。とりあえず、味の優劣が簡単につけれそうな中華風に調理してみることにした。

 なにしろ、体の水分のろ過器である腎臓なので、下ごしらえをちゃんとしないと尿臭がするらしい。
 イギリスの肉のパックはシーリングにより完全密閉されて、液やにおいがもれないようになっているのだが、今回のキドニーは二重に密閉されていて、かなり厳重。さぞかし臭いのだろうと覚悟して開封したが、それほどでもなかった。
 豚マメと呼ばれるだけあって、豆の形をしたしっかりとした臓器だ。
 

☆キドニー料理に挑戦1--下ごしらえと中華風
 生理食塩水で洗い、中を開き、中の白い繊維(糸球体)を丁寧に取り除く。この工程でかなり尿臭が。その後、何度も食塩水を取り替えて、ショウガや酒(ワイン)の入った牛乳に30分漬け込む。その後、においをさらにとるために酒のはいったお湯でボイルすると、さらに激しい尿臭が。かなり臭い。
 ゆであがったキドニーは酒につけ一晩置くことにした。次の日、連合いがこれを炒めたのだが(私はその場に立ち会っていなかったのだが)炒める際、かなり強烈な臭いがしたそうだ。

 セロリやマッシュルームショウガなどと一緒に炒めて、軽くレバニラ風に味付けされたキドニーが食卓にだされたが、これがとても美味だった。レバーよりもずっと硬く、くせがない。鶏の砂ずりを少し柔らかくした感じで、コリコリした歯ざわりがなんとも言えずおいしい。味よりも食感で味わう食べ物のように感じた。
 そして、尿臭はほとんどしない。私達は調理する際の工程を知っているのでドキドキ、鼻をクンクン、おっかなびっくり食べ始めたが、腎臓だと言われなけばまったく気づかないのではないだろうか。
 

☆キドニーパイに、キドニープディング
Kidney_pudding イギリスで、キドニーと言えば、郷土料理のキドニーパイ(steak and kidney pie)やキドニープディング(steak and kidney pudding)が有名で、パブやレストランで定番メニューになっていたりする。
 たまに、チリコンカーンの豆でおなじみの赤インゲン豆、キドニービーンズが使われていると勘違いされることもあるようだが、中に入っているのは、もちろん本物のキドニー(腎臓)。特に、これらの料理の場合は、牛の腎臓が使われることが多いようだ。
 キドニーパイは、イギリスの架空の名探偵、シャーロックホームズの宿敵のモリアーティ教授の好物としても知られている。

 後に、レストランで、キドニーパイを食べたが、これもなかなかの美味だった。パイといっても、シチューの入った容器がパイ生地で蓋をされて焼かれているだけなので、全く油っこくも重くもなかった。ゲテモノの食べ物でも何でもなく、ほんのり苦く大人の味がするビーフシチューといった感じ。細かく切られたキドニーの歯ざわりがアクセントになっていた。

 キドニープディングは、このシチューが生地に包まれて、オーブンや蒸し器で蒸されたもので、プリンのように逆さに器に盛っていただく食べ物だ。生地にナイフを入れると、シチューがとろりと出てくる。こちらは、スーパーの冷蔵の惣菜品を何の期待もせずに試したのだが、手ごろな市販品の割に悪くなかったように思う。
 

☆キドニー料理に挑戦2---簡単に作れるキドニーパイ
Kidney_diced_1 冒頭のように、私が最初に手にしたキドニーは丸ごとで、当時は簡単に入手できた。しかし、時期限定だったのか、時代の流れか、最近ではあまり見かけなくなった。時々、ラム肉(子羊肉)のキドニーを見かけるぐらい。

 その代わりに出回っているのが、牛肉のステーキ肉とキドニーの角切りがセットになったもの。ちゃんとキドニーの下ごしらえがされており、炒めて煮込むだけで簡単にキドニーパイが作れるようになっている。
 自分でもキドニーパイやキドニープディング作りに挑戦したいと思っていたものの、その下ごしらえの大変さに尻込みをしていた私は早速、購入して、作ってみた。

Kidney_pie  炒めてもそれほど臭いもきつくなく、普通にビーフシチューを作っている要領。深めの耐熱性の器に流し込み、上に市販のペストリー生地(パイ生地)をかぶせて、オーブンで軽く焼いた。
 出来上がったキドニーパイは、我ながらなかなかの味だった。やはり、脂っこくもなく、キドニーの歯ざわりとほんのりとした苦味がアクセントになっている。脂っこい洋食が苦手な連合いも、喜んで食べていた。こんなに手軽に本格的なものが作れるなんて、角切りキドニーさまさま。
 

 最初に入手した丸ごとキドニーだが、残念なことに、その写真を撮り忘れてしまった。また入手した時にと思っていたが、角切りキドニーを知ってしまった今となっては、もう丸ごとをわざわざ手にすることはないだろうと思っている。
 まぁ、ラム肉のキドニーがどれほどのものなのか、怖いもの見たさで、ほんのちょっぴり興味はあるのだけれど。
 

☆ランキングに参加しています☆
気に入ってくださったら、 ←クリックしていただけるとうれしいです。

|

« (か) ガソリンスタンド PETROL STATION | トップページ | 1周年のご挨拶 »

・食材(肉・魚介類)」カテゴリの記事

コメント

キドニー、懐かしい響きです。
米国滞在時、身上調査みたいなものを書いたのですが、
持病の欄にはkidney stone(笑)
食べ物の話でしたね、失礼しました。

キドニーパイなど腎臓料理は、たぶん食べたことないです。
意識しなければ問題ないんでしょうけど、
腎臓にはトラウマがあるものでw

記事を読んでいて、いつも思うのですが、
慣れない食材を美味しく料理する
ろっきぃさんの腕には敬服いたします。
連れ合いさんは幸せ者ですね^^

投稿: KAZU | 2007年3月 1日 (木) 08時29分

KAZUさん、コメントありがとうございます。

キドニー料理、アメリカにもあったんでしょうか?

慣れない食材だと、とんでもない大失敗に終わることも
実に多いですが、連合いの味覚の許容量の広さと胃袋に
いつも助けられていますw

「○○が悪いときは、○○を食べたほうがよい。」と
いうような言い伝えを聞いた覚えがあります。
例えば、肝臓が悪いんだったらレバーを食べるとよいとか。
いや、キドニーを勧めているわけではないのですが・・w
お体、ご自愛ください。

投稿: ろっきぃ(管理人) | 2007年3月 1日 (木) 21時02分

丸ごとキドニーみてみたかったです。
しかし、そんな激しい尿臭に耐えながら下ごしらえをし、
さらに連れ合い様まで尿臭に耐えてまで
キドニーに挑戦する姿勢、さすがです!

私など、キドニー=腎臓=臓器売買=悪質貸金業者
みたいな劣悪なイメージしかありません。

ブタのイラスト、かわいいですが、
腎臓の横に、膀胱、尿道、さらには糸球体の記述まであると
いくら美味しいといわれても、抵抗が。。。。

肝臓もうけつけない私でも腎臓、たべれるのでしょうか?

ちなみにうちの父親は、イギリス滞在当初、研究所の寄宿舎で
キドニー料理がでるたんびに、しょんべんくさくてつらかったそうです。

しかし、ろっきぃ家族の食へのこだわりっぷりは
毎回あたまが下がります。

あー、腎臓、糸球体腎炎、ネフローゼ、臓器売買、借金返せ
発想の貧困な私でありました。

そうそう、ゲテモノといえば、牛の眼球のコロッケを食べました。

しらずに食べて、あぶらっこいけど、おいしいコロッケ、
って思いましたが、後で眼球(硝子体)ときいて
げろげろってなりました。

もうほとんどイギリス人並みの食感覚ですね。尊敬します!

投稿: ぱんちゃん | 2007年3月 1日 (木) 22時57分

ぱんちゃん、激しいコメントありがとうございますw

キドニーパイやキドニープディングですが、
そんなゲテモノ料理ではありませんよ~w
日本でも、砂肝や心臓(ハツ)などを食べたりしますし。。
キドニーの場合、丸ごとだと、確かに下ごしらえは大変ですがw

キドニーパイを気に入って帰られる日本人観光客も
かなり多いようです。
レストランでは、日本から遊びに来た母と一緒に
キドニーパイを食べましたが、母も普通に
おいしそうに食べていました。

お父様が召し上がられた寄宿舎の料理は
何十年も前ということもあって、
かなりひどかったのかもしれませんね。

まぁ、でも、レバーがダメな方なら、
もしかしたらキドニーもダメかもしれませんね。

イギリス人に限らず、イタリア人、フランス人などを含め
欧米の人から見たら、クジラを食べる日本人のほうが
ゲテモノ食いに見えるようです。

キドニーパイもクジラも好きな私はやっぱりゲテモノ好きに
分類されちゃうのでしょうかw

投稿: ろっきぃ(管理人) | 2007年3月 2日 (金) 03時59分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« (か) ガソリンスタンド PETROL STATION | トップページ | 1周年のご挨拶 »