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2006年12月21日 (木)

(ね) 値引き DISCOUNT

 我が家は貧しい。日本にいた頃からそれほど裕福ではなかったのだが、イギリスの物価や物件の高さに、我が家のエンゲル係数はますます増加し、値引き商品のお世話になることがしばしばである。
 

Discount_buy1get1☆イギリスの「もれなく1個」、”Buy one get one”
 日本でよく見かける半額(引き)や3割引きなどの値引き札は、イギリスではそれほど多くは見かけない。その代わりに見かけるのが、”Buy one get one (free)(バイ・ワン・ゲット・ワン(・フリー))”である。
 日本語にすると、「一個買うと1個手にはいる」、つまり、「もれなく一個」になるだろうか。こちらでは、日用品の値引きといえば、まずこれが主流だろう。

Discount_sofa_1  さすがに、電化製品などの高価なものはこの札がついていることはまずない。しかし、でっかいシャンプーや、1個で充分満足そうなボリュームのあるお菓子、ペーパーバックといった本など、様々なものに付けられている。5Lのペットボトルの水にもこの札が付いていた。
 
 

☆もう一つのもれなく一個、”3 for 2”や、「〇〇%増量」
Discount_2for2pounds_1 そのほか、”2 for £3(2個で3ポンド(約600円))”といった値引きもよく見かける。
 ペーパーバックの価格を全く知らない渡英して間もない頃、本屋で ”2 for£3” という札が目に入った(ように思った)。「2冊で3ポンド(約600円)とは安い!」と喜んで、レジに本を2冊持って行った。レジ係に「あともう一冊タダよ。」と言われて、自分の間違いに気が付いた。”2 for £3”ではなく、”3 for 2”だったという事に。
 ”3 for 2”とは、「3つで2つ分の価格」という意味。つまり、「2冊買えばもれなく1冊」ということだ。愚かにも私は先入観で、”(個数) for (金額)”と思い込み、ポンド表示を抜かした上、数字を入れ替えていたのだった。
 結局、もう1冊を選ぶ心の余裕も、2冊分の金額14ポンド(約2400円)を払う経済的余裕もなく、赤面しながら、「やっぱり止めます。」と小声で言い、棚に本を返却したのを覚えている。Discount_extra_free

 その他、いわゆる「〇〇%増量」という値引きもよく見かける。案外よくあるのが、「100%増量(100% extra free)」というもの。サイズが2倍になっている。
 

☆どうして値を引くのではなく数を増やすのか?
 このような同金額で数や量を増やすという値引き(割引)方法が多く用いられることが多いのは、イギリスの消費文化を象徴しているように思う。ロンドンなどの都会では違うのかもしれないが、一般にイギリス人は、牛乳やジュース、チルド製品といった日用品をまとめ買いする傾向があるように思う。そんなこの国の人にとっては、価格を減らしたものよりも、量を増やしたもののほうが、購買意欲がそそられるのだろうか。

 また、簡単な計算が苦手な人が案外多いのも、一因かもしれない。
 日本では、例えば、「定価が400円で30%引きの商品」と「定価300円の値引きなしの商品」の比較ができない人は、おそらくいないのではないかと思う。しかし、イギリスでは、「400円 x 0.7 = 280円」という単純な計算ができない人が意外に多いように思う。

 また、例えば、0.81ポンドのチョコを買うときに、50ペンス(=0.5ポンド)硬貨1枚のお釣り がほしくて、1.31ポンド支払うのだが、必ず皆、「0.81ポンドなのだから、1ポンドで充分。」と言って、0.31ポンドを先に返却してくれる。
 連合いは、同様のことをして、レジ係からも後ろの客からも、支払う金額を間違っていると指摘されたそうである。意固地になって「1.31- 0.81 = 0.50でしょ?!」と説明したところ、レジ係は慎重に考えながら、なぜか51ペンス(=0.51ポンド)のお釣りを渡してくれたそうだ。

 おそらく、高額はカードで支払うという習慣と、細かいことにあまりこだわらない大らかな気質のため、日常的にそういった支払いの単純計算をすることがないのだろう。
  いずれにせよ、もれなく一個(Buy one get one)や、3つで2つの値段(3 for 2)といった値引きの仕方は、万人に分かりやすく、なかなかいい表示法なのかもしれない。
 

☆黄色い赤札
Discount_save   もちろん、金額を差し引く値引きもある。1ポンド引き(save £1)などといった計算が簡単なものから、計算結果が表示された黄色の値引き札がついたものなど。

 黄色の値引き札は、大抵見切り品用。「減額、○△ポンドがいまなら○○ポンド(REDUCED/ was £○△/ NOW £○○)」などと書かれている。
Discount_reduced いわゆる「赤札」というやつである。ロンドンのジャパンセンターのようなところや個人商店では、見切り品に赤い値札が付けられているようだが、一般的なスーパーの場合は、黄色のものが普通のようだ。

 「赤札(見切り品札)」を和英辞書などで引くと、”red tag (レッド・タグ)”となっているが、実際にこう呼ばれているのを聞いたり見たりしたことがない。
 

 値札といえば、町の自転車屋で、自転車を2台買ったときのこと。一台の自転車の値札が以前に表示されていたものよりかなり高いものになっていた。おそらく微妙に型が新しくなっているのだろうが、「前はずっと安かったよ。2台買うんだから、負けてくれない?」と軽く頼むと、即答で、差額30ポンド(約6千円)を値引いてくれた。
 やはり、イギリス人の値引き感覚はよくわからない。

ー最終更新日 30/Jun/2007ー

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コメント

私事ですが、
先日、疲れていたので京橋から大阪までTaxiにのりました。

1870円だったんですが、細かいのが無くて
5000円払ったんです。

するとあんちゃんは、
「まず細かい方130円ね。」
「それであと、1,2,3、4千円ね。」
って思いっきり計算間違いしてくれました。

自己申告しようかな、ってよいこの私がささやいたんですが、
悪いこの私は、「逃げろ!」っていったんで
ささっと逃げてしまいました。すみません。あんちゃん。

投稿: ぱんちゃん | 2006年12月25日 (月) 04時00分

ぱんちゃん、コメントありがとうございます。

タクシーのあんちゃん(=お兄さん)、お疲れだったんでしょうか?

イギリスの場合は、請求額が多かったり、お釣りが少なめだったりすることが結構多いですね。
最初は、誤魔化されてると思って憤慨していたんですが、単に皆さん計算が苦手なだけのようですw

投稿: ろっきぃ(管理人) | 2006年12月25日 (月) 04時09分

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