« (し) 時間厳守 PUNCTUALITY | トップページ | (こ) コンセント SOCKET AND PLUG »

2006年9月 7日 (木)

(し) ジャファケーキ JAFFA CAKE

Jaffa_cake_and_digestive☆オレンジジャム入りのクッキー?
 訳あって、とある施設を何度も訪ねることがあったのだが、訪ねて行く度に、そこで働いているイギリス女性が、紅茶と1 、2枚のクッキーを出してくれていた。

 大抵は、片面がチョコレートコーティングされたダイジェスティブビスケット。が、ある時、同じように片面をチョコで覆われた不思議なクッキーが出された。ふわふわのクッキー生地とチョコレートの間にはオレンジジャムのようなゼリーのようなものが入っていた。

 その場では、名前を聞き損ねてしまったのだが、しばらくして、同じものがスーパーのクッキー売り場に売られているのを発見した。

Jaffa_cake_package  名前は、ジャファケーキ(Jaffa cake)。イギリスに60年以上も前からある、誰もが知っている菓子で、ダイジェスティブビスケットでお馴染みのブランド、マクビティのものが有名だそうだ。12枚入りで、0.7ポンド(約140円)。ミニサイズもある。マクビティー以外にも様々なメーカーのものが出回っており、もちろん、スーパーブランドのものまである。スーパーブランドのものは、たったの0.5ポンド(約100円)だ。Jaffa_cake_mini
 

☆ビスケットなのか、ケーキなのか?
 イギリスでは、クッキーのことを「クッキー(cookie)」とは呼ばず、「ビスケット(biscuit)」と呼ぶのだけれど、今回のこの菓子は、クッキーでもビスケットでもなく、「ケーキ(cake)」と称されている。見た目は明らかにクッキー(以下ビスケット)の部類で、ケーキ売り場でなく、ビスケット売り場においてあるのにである。

 ビスケットであろうと、ケーキであろうと、単なる呼び方の問題で、どっちでもいいじゃないか、と思われるかもしれないが、実は、ここイギリスでは、どちらに分類されるかによって大きく事情が違ってくる。それは、税金の問題があるからである。
 以前にご紹介したように、この国では、日本の消費税にあたる付加価値税(VAT)が採用されている。この税率は17.5%と非常に高いのだが、チョコレートがかかったビスケットの場合は、この税率が適用されるのに対して、ケーキの場合は適用されず、税金がかからないのである。

 現時点では、ジャファケーキは、ケーキとみなされて、付加価値税がかかっていない。実は、この件では、一悶着あって、1991年(平成3年)、ジャファケーキをビスケットとして徴税しようとした政府側と、ジャファケーキがケーキであるとしたマクビティーが、法廷で争ったそうだ。
 ジャファケーキは単なるサイズの小さいケーキで、ビスケットは放置しておくと(湿気を吸って)軟らかくなるが、ジャファケーキは普通のケーキと同じように時間とともに硬くなっていくということを示したマクビティー側が勝訴し、ジャファケーキはケーキということでひとまず、けりが付いたようだ。

 こちらのバラエティ料理番組で、直径50cmはあるジャファケーキを冗談半分に作っているのを見たことがあるのだが、固めに焼かれたスポンジ生地の上に、オレンジゼリーがのり、チョコレートコーティングされて出来上がったものは、確かにケーキそのものという感じだった。作っている過程の映像を見たい方は、このpimpのサイトからどうぞ(英語)。
 

☆オレンジゼリーがポイント
Jaffa_cake_section  実際、ジャファケーキの生地は、ビスケットに比べてふわふわととても軟らかく、軽い。
 真ん中に入っているオレンジゼリーは、マクビティーによると”smashing orangey bit”というものだそうだ。直訳すると、「とびっきりのオレンジっぽいもの」となるのだろうか。詳しいレシピは公開されていないのだけれど、イスラエル産の大きくて皮の厚いオレンジ、ジャファオレンジ(jaffa orange)が使われているようで、そこから、ジャファケーキという名前がついたようだ。今では、ブラックカラントやレモン&ライム、いちご、プラム(杏)、さくらんぼ味のものまで出ている。

Jaffa_cake_large ほんのり甘酸っぱいこのゼリーと、コーティングされたほろ苦いダークチョコレート、そして適度な甘みの軽いスポンジ生地が、程よく調和しているため、見た目ほど濃くなく、案外いくつでも食べれてしまう。また、ゼリーとスポンジケーキが柔らかいため、チョコレートのパリパリとした食感を味わえるのもジャファケーキの魅力の一つかもしれない。
お茶菓子として人気があるのがよくわかるような気がする。
 

☆ジャファケーキとイングランドチームとの関係
 しかし、ジャファケーキのイギリスにおける位置は、単なるお茶菓子で終わっていない。
 現在マクビティーブランドを扱っているユナイテッドビスケット社によると、炭水化物が豊富で低脂肪なため、エネルギー源として最適ということで、ジャファケーキは、サッカーのイングランドチームによって公式に食されているそうだ。
 2002年(平成14年)のサッカーワールドカップでは、イングランドチームのトレニーング食として採用され、そして、2006年(平成18年)には同チームの公式エネルギースナックとして選ばれ、選手用として、なんと108パック(1620枚)のジャファケーキが開催地に持ち込まれたとか。ユナイティッドビスケット社のジャファケーキのサイトはこちら(英語)。

ー最終更新日 26/Dec/2006ー

☆ランキングに参加しています☆
気に入ってくださったら、 ←クリックしていただけるとうれしいです。

|

« (し) 時間厳守 PUNCTUALITY | トップページ | (こ) コンセント SOCKET AND PLUG »

★イギリスにはこんな〇〇なものがあります。」カテゴリの記事

・飲食物(菓子・デザート)」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« (し) 時間厳守 PUNCTUALITY | トップページ | (こ) コンセント SOCKET AND PLUG »