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2006年7月 6日 (木)

(ゆ) 郵便局 POST OFFICE

 日本の郵政民営化法案が可決されて久しい。民営化されたらどのようになっていくのだろう。イギリスにいながらも不安や期待がつのる。
  

Post_office ☆郵便支局は店の中
 イギリスの郵便局は、本局は日本のものとさほど変わらないが、支局はだいぶん雰囲気が違っている。
 支局は、たいてい町中の小さな食品店や文房具屋、雑貨屋などの一角にある。店の奥に窓口があり、そこで郵便業務がおこなわれているのである。別の言い方をすれば、日本の郵便局の窓口だけを残して、待合場所をすっぽり店舗に替えてしまったような感じ。

 最初は、「これが郵便局?」と驚いてしまうかもしれないが、買い物ついでに郵便を出すことができるし、次回の郵便のために店で封筒や包装グッズ、筆記具などを購入することもできるので、便利である。
 残念なのは、いい加減なところもあるということ。私は体験していないが、支払い額や釣り銭が違うこともあるらしい。まぁ、概してイギリス人は計算が苦手なようなので、郵便局に限ったことではないが。
 

Post_office_inside ☆郵便業務内容は殆ど変わりなし
 知っている限りでは、窓口の向こうとは何故かガラスで仕切られていて、わずかな隙間から郵便物や切手、お金をやり取りする仕組みになっている。
 郵便貯金や簡易保険のようなものはないようだが、郵便局の業務内容は、日本とほぼ同じ。支局でも、本局同様、普通に、切手の購入や小包や国際郵便、速達便の送付ができる。
 支払いは、店のレジと同様に、カード払い、キャッシュバックも可能である。
 営業時間は、支店にもよるが大体月~金は9時~5時ぐらいまで、土曜は昼頃まであいている。支店によっては午後1時から2時まで昼の休憩を取ったり、曜日によって早く閉めるところがある。
 

 ☆公開有限会社「王立郵便」
 郵便事業を統括しているのは、ロイヤルメール(Royal mail、「王立郵便」)である。郵便局にも、ポストにも、郵便物にも、ロイヤルメール(王立郵便)と書かれている。

 無知なだけかもしれないが、私はこの名前にすっかりだまされて、国営の機関だとずっと思っていた。そして、国の機関が民間の小さな一店舗の一角にあるなんて、どういう仕組みになっているのだろうとずっと不思議に思っていた。

 実は、イギリスの郵政 事業は2001年に民営化されていたのである。

 ロイヤルメールは、ロイヤルメール・グループ(Royal Mail Group plc) という政府の持ち株100%の民営の会社(公開有限会社)である。民営化された当初は、コンシグニア(Consignia)という名前だったのだが、不評で、ロイヤルメールという名前に翌年改称されたそうだ。
 ロイヤルメール・グループは3つの事業部門に分かれている。郵便配達業務をおこなうロイヤルメール(Royal Mail)、郵便局業務をおこなうポストオフィスTM(Post OfficeTM、郵便)、そして、小包事業をおこなうパーセルフォース(Parcelforce)である。ロイヤルメール・グループのHPはこちら(英語)。また、ポストオフィスのHPはこちら(英語)。
 

☆民営化されても変わらず身近な存在
 ロイヤルメールによると、国民の94%は、郵便局支局が1マイル(約1.6km)以内にあるそうだ。日本では、郵便局までの平均距離は1.1km(平成16年度)だそうだから、イギリスの郵便局の頻度は一見少ないように感じるかもしれないが、人口密度から考えるとそう悪くないのではないだろうか。実際、街中ではちょっと探せばいたるところに郵便局支局がある。
 

☆イギリスの郵政民営化の問題
 私達利用者にとっては便利なイギリスの郵便局だが、民営化による赤字で窓口の閉鎖や人員の削減がおこなわれているのも事実である。イギリスの郵政の民営化は失敗だという人も多い。日本の郵政民営化を進める小泉首相に対して、イギリスのブレア首相が「日本は逆行してますね。」と言ったとか。
 

 しかし、だからといって、日本の郵政民営化が失敗に終わるとは限らないと個人的に思う。国によって事情が違うのだから。イギリスでは鉄道の民営化も失敗だと言われているが、日本の国鉄がJRになってよかったと思う人も多いのではないだろうか。いずれにせよ、こちらのいいところを見習ってほしいものである。
 

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